・森村はロールズをある種の国家至上主義者として解釈する。ロールズのいう「社会」は実は国家を意味している。ロールズのいう「正義」とは国家の正しい秩序である。個々人の権利・義務はこの国家レベルの正義から導き出されるべきだとロールズは主張する。ロールズは個々人の権利を守るため国家が設立されると考えない。
・ロールズは国家に属するというアイデンティティを特権化する。一方、宗教や政治信条などの他のアイデンティティは「無知のベール」によって無視されるべきとする。
・森村はロールズをある種の国家至上主義者として解釈する。ロールズのいう「社会」は実は国家を意味している。ロールズのいう「正義」とは国家の正しい秩序である。個々人の権利・義務はこの国家レベルの正義から導き出されるべきだとロールズは主張する。ロールズは個々人の権利を守るため国家が設立されると考えない。
・ロールズは国家に属するというアイデンティティを特権化する。一方、宗教や政治信条などの他のアイデンティティは「無知のベール」によって無視されるべきとする。
例を示そう。支配者への抵抗が正当だと全ての人が信じることを全ての人は望んでいない(ホッブズ、宣長をみよ)。したがってパーフィットにしたがえば悪しき支配者への抵抗は不当である。
一方、悪しき支配者にも抵抗しないことが正当であると全ての人が信じることを全ての人が欲しているわけではない(一部の人は抵抗は義務だという)。したがってパーフィットの論法に従えば、悪しき支配者に抵抗することもしないこともどちらも許されないことになる。
例を示そう。支配者への抵抗が正当だと全ての人が信じることを全ての人は望んでいない(ホッブズ、宣長をみよ)。したがってパーフィットにしたがえば悪しき支配者への抵抗は不当である。
一方、悪しき支配者にも抵抗しないことが正当であると全ての人が信じることを全ての人が欲しているわけではない(一部の人は抵抗は義務だという)。したがってパーフィットの論法に従えば、悪しき支配者に抵抗することもしないこともどちらも許されないことになる。
・晩年のカントは、同性愛嫌悪など、当時の偏見にすり寄る知的退廃を示した。
・カントは善意志のみ価値があると奇怪な主張をする。しかし何が善意志かはさほど明確でもないし、また善意志が常に善いとは限らない。
・カントの定言命法は、床屋になることは普遍化できないから許されないといったトンチンカンなものである。しかしパーフィットの修正ver(行為xが正当であるのは、xが許されると全ての人が信じることを全ての人が欲するときであり、そのときに限る)はよくできている。
・晩年のカントは、同性愛嫌悪など、当時の偏見にすり寄る知的退廃を示した。
・カントは善意志のみ価値があると奇怪な主張をする。しかし何が善意志かはさほど明確でもないし、また善意志が常に善いとは限らない。
・カントの定言命法は、床屋になることは普遍化できないから許されないといったトンチンカンなものである。しかしパーフィットの修正ver(行為xが正当であるのは、xが許されると全ての人が信じることを全ての人が欲するときであり、そのときに限る)はよくできている。
・森村はスミスの「共感」重視を批判する。共感は身内贔屓を伴いがちであるが、道徳において距離は重要でないと。
もっとも森村の批判が成功しているかは疑わしい。
第一に、スミスなら「不偏的観察者」の共感は身内贔屓を伴わない、と主張するかもしれない。
・森村はスミスの「共感」重視を批判する。共感は身内贔屓を伴いがちであるが、道徳において距離は重要でないと。
もっとも森村の批判が成功しているかは疑わしい。
第一に、スミスなら「不偏的観察者」の共感は身内贔屓を伴わない、と主張するかもしれない。
・スミスは現実の道徳がいかなるものか記述しているのか、それとも望ましい道徳について説教しているのか、曖昧である。
・スミスの道徳理論は共感に基づく。この共感には他人の感情を想像するという意味と、想像した感情に賛同するという二つの意味がある。
・「不偏的観察者」がもつであろう共感が道徳の基準である。「不偏的観察者」ならば罰したいと思うであろう相手を罰するのが「正義」であり、報いたいと思うであろう相手に報いるのが「善行」である。
・スミスは現実の道徳がいかなるものか記述しているのか、それとも望ましい道徳について説教しているのか、曖昧である。
・スミスの道徳理論は共感に基づく。この共感には他人の感情を想像するという意味と、想像した感情に賛同するという二つの意味がある。
・「不偏的観察者」がもつであろう共感が道徳の基準である。「不偏的観察者」ならば罰したいと思うであろう相手を罰するのが「正義」であり、報いたいと思うであろう相手に報いるのが「善行」である。
・森村はロック贔屓である。彼によればロックの議論はキリスト教信仰を抜きにしても理解できるし説得力もあるという。
・ロックの議論の前提になるのは、各人は自らが創造した価値を体現するものへの権利を持つという命題。この命題をロックは証明していない。森村は、基本的な道徳の命題は証明できず前提するしかないとして、ロックを擁護する。
・森村はロック贔屓である。彼によればロックの議論はキリスト教信仰を抜きにしても理解できるし説得力もあるという。
・ロックの議論の前提になるのは、各人は自らが創造した価値を体現するものへの権利を持つという命題。この命題をロックは証明していない。森村は、基本的な道徳の命題は証明できず前提するしかないとして、ロックを擁護する。
・森村はホッブズの議論を極めて説得力ある形に再構成している。
・ホッブズの自然状態は完全な無規範の世界。国家無くしては法はもちろん道徳も存在しない。ホッブズのいう「自然権」とは禁じられていないということを意味するに過ぎない。
・ホッブズのいう「自然法」とは自己の利益のための合理的な戦略を指す。
・ホッブズの「正義」とは平和をもたらす国家に服従すること。大抵の場合は国家へ服従することが自己の利益になる。
・森村はホッブズの議論を極めて説得力ある形に再構成している。
・ホッブズの自然状態は完全な無規範の世界。国家無くしては法はもちろん道徳も存在しない。ホッブズのいう「自然権」とは禁じられていないということを意味するに過ぎない。
・ホッブズのいう「自然法」とは自己の利益のための合理的な戦略を指す。
・ホッブズの「正義」とは平和をもたらす国家に服従すること。大抵の場合は国家へ服従することが自己の利益になる。
・プラトンの正義とは魂の調和である。理性が気概の助けをうけて欲望を支配するのが正義。プラトンは正義が他者との関係で問題になることを無視する。
・また正義はポリスの正しい体制についてもいえる。魂の正しい調和とポリスの正しい体制にはアナロジーが成り立つ。
・プラトンの正義が当時の通俗的な正義と一致するかはうたがわしい。プラトンは、正しい人は通俗的な意味での正義に従うと主張するが、それは当時の社会へのリップサービスに過ぎない。
・プラトンの正義とは魂の調和である。理性が気概の助けをうけて欲望を支配するのが正義。プラトンは正義が他者との関係で問題になることを無視する。
・また正義はポリスの正しい体制についてもいえる。魂の正しい調和とポリスの正しい体制にはアナロジーが成り立つ。
・プラトンの正義が当時の通俗的な正義と一致するかはうたがわしい。プラトンは、正しい人は通俗的な意味での正義に従うと主張するが、それは当時の社会へのリップサービスに過ぎない。
(3)社会の構造、
(4)個人の性格、
がある。
・正義の内容としては、以下が想定されてきた。
(1)帰結主義。帰結のみを問題とする。功利主義など。
(2)義務論。帰結のみならず動機なども問題とする。カントなど。
(3)契約主義。「合理的」に斥けられない原理に従うべきとする。ホッブズなど。
(4)徳倫理学。
(3)社会の構造、
(4)個人の性格、
がある。
・正義の内容としては、以下が想定されてきた。
(1)帰結主義。帰結のみを問題とする。功利主義など。
(2)義務論。帰結のみならず動機なども問題とする。カントなど。
(3)契約主義。「合理的」に斥けられない原理に従うべきとする。ホッブズなど。
(4)徳倫理学。
人によって天性が違うからその徳も異なる。同じ徳を身に着ける必要もない。多くの徳を身に着ける必要すらもなく、各人が己の得意とする一つの徳を発達させればよい。
人によって天性が違うからその徳も異なる。同じ徳を身に着ける必要もない。多くの徳を身に着ける必要すらもなく、各人が己の得意とする一つの徳を発達させればよい。