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訳書『森を焼く人』(M・R・オコナー、英治出版)5月21日刊行。これまで『絶滅できない動物たち』(ダイヤモンド社、2018年)、『ようこそウェストエンドの悲喜劇へ』(論創社、2022)など訳しました。
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【『『訳書発売!】

M・R・オコナー『森を焼く人』(英治出版)、本日発売です。

著者のオコナーさんも、邦訳の刊行をとても喜んでいます。

オコナー作品を手掛けるのは第1作に続いてですが、本作で、「火」を通して彼女が自分を赤裸々に語っているのに驚き、生半可な気持ちではいかん、と居住まいを正して臨みました。一作ごとに、作品と彼女自身が進化・深化しています。女性として、母として、人間として、火とともに、火によって、彼女も変わっていきました。

彼女をはじめ、ふだんなら人生が交錯することなどないであろう人々が交わるときに発生するケミストリーや醍醐味も味わっていただけたらと思います。
【読書日記】ジャドスン・フィリップス『終止符には早すぎる』(矢口誠訳、新潮文庫、2025年)

JJおじさんこと植草甚一が『雨降りだからミステリーでも勉強しよう』で絶賛。JJおじさんは原書で読んで「行きづまり」という邦題をあてている。

登場人物のマット・ヒグビーの人物造形だけで満足感でいっぱい。フランシスに無償の愛を捧げるに至った経緯と、彼が背負っている過去だけで、一冊の作品を読んだ気分になる。フランシスと彼の「過去の男」についても、思わぬ展開にびっくりした。JJおじさんはフランシスをこのふたりの男の「情婦」って片づけちゃってるけど、そう片づけると作品の面白さが失せると思うんだけどな。
『終止符には早すぎる』 ジャドスン・フィリップス、矢口誠/訳 | 新潮社
大都会ニューヨークの夜。いままさにアパートメントビルのテラスから飛び降りようとしている若い娘が一人。警官や近親者の説得にもかかわらず、彼女の決意は固かった。誰もが固唾をのみ見守るなか、殺人事件の容疑をかけられ姿を消してい
www.shinchosha.co.jp
December 13, 2025 at 4:55 AM
【読書日記】津村記久子『やりなおし世界文学』(新潮文庫、2025年)

『華麗なるギャツビー』が未読だというところに、わたしは絶大なる親しみと信頼を寄せていた。ここに取り上げた作品を読んだことがない理由と読後の感想が一般人に限りなく近いのだが、それを面白く読ませるのには脱帽する。たとえば、『華麗なるギャツビー』はこうだ。「ギャツビーは、わたしには華麗な人には思えなかったけれども、人気がある理由は辛くなるほど理解できた。少なくとも、『華麗さ』を『男性用スキンケア用品の名前だから』という理由で避けている人であればあるほど、本書の切実さが刺さると思う」
『やりなおし世界文学』 津村記久子 | 新潮社
もういいかげん、ギャツビーのことを知る潮時が来たようだ──。いつかは読みたい、けれどなんだか敷居が高い古典名作の数々。国も時代も文化も違うそれらの世界は、自分と同じような悩みや、新しい友達のような登場人物や、生きるうえで
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December 11, 2025 at 9:58 AM
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出先で初めての路線バスに乗ろうとして、マップでは近くにあるはずのバス停が見つからず、きょろきょろしているうちにバスが来たので「お願い、乗せてー!置いてかないでえええ」とバタバタ手を振り、息せき切って乗り込んだら、
運転手の兄さんに 「Easy, lady, easy! ちゃんと見えてるし、俺のバスはあなたを乗せるために走ってんだからー」と笑われてしまった。

そうだよねー、一本遅れたからって人生終わるわけじゃなし、ここのバスは時刻表より乗客を優先してくれるんだった。バス一本のことで必死に走る人を見ることなんて、ほんとないもんなあ。
と、息を整え、バスに揺られながら苦笑い。
December 10, 2025 at 3:41 PM
【映画日記】ジーン・ケリー主演『巴里のアメリカ人』(1951年)@シネマヴェーラ渋谷

またしても「今さら」映画。ガーシュインの音楽をバックに、ジーン・ケリーとレスリー・キャロンのダンスを堪能し、オスカー・レヴァントのピアノを味わう映画だ。冒頭のレスリー・キャロンの七変化で、その体の柔らかさに度肝を抜かれたが、元はバレリーナだったのか。

ガーシュインの音楽が素晴らしいのは言わずもがな。ケリーと恋敵の歌手が、まさかお互い同じ女性に恋していると知らずに幸せいっぱいに跳ねて歌っている"'S Wonderful"(このときのオスカー・レヴァントの演技に賞を授与したい)を聴けて大満足。
【テアトル・クラシックス】巴里のアメリカ人 |テアトルシネマグループ
第二次大戦直後のパリ。米国人ジェリー(ジーン・ケリー)は退役後も祖国へ帰らずに、画家としての夢を実現させようとして、仲間たちとボヘミアンな暮らしをしている。そんな中、彼は巴里娘リーズ(レスリー・キャロン)に恋をするが、彼女は仲間の一人の許嫁だった...。既に若くして世を去っていたジョージ・ガーシュウィンの交響詩「パリのアメリカ人」を中心に、全編にガーシュウィン兄弟の「ス・ワンダフル」「我が恋はここ...
ttcg.jp
December 10, 2025 at 9:42 AM
異論なし
December 10, 2025 at 7:35 AM
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Substackで「記憶は記憶を呼ぶ」という文章を書きました。

耳にした音楽からどこに潜んでいたのかしらという記憶が思い出されるという随筆です。

open.substack.com/pub/yakumoiz...
記憶は記憶を呼ぶ
記憶の神経科学についての本を読んでいたら、こんな一文が目に入る。
open.substack.com
December 9, 2025 at 5:34 AM
【演劇日記】『イッセー尾形の右往沙翁劇場番外編 銀河鉄道に乗って・すぺしゃるin有楽町』@有楽町朝日ホール

今回は宮澤賢治記念館を案内する老齢のバスガイド(制服と制帽がショッキングピンク!)の「賢治をバスガイド」と、安倍晴明の流れを汲むと言い張る怪しげな陰陽師の「神主2」がよかった。バスガイドが案内しているツアーには「太宰治の生まれ変わり」も参加していて、青森VS岩手の戦いが勃発した。「神主2」の、陰陽師のうさんくささが実にいい。祈祷は松竹梅でそれぞれ120万円、110万円、そして……24,000円。24,000円の梅だと、大幣(おおぬさ、大麻とも書く)なんて0.5回しか振ってもらえない。
December 7, 2025 at 2:05 PM
【読書日記】福井健太編『横丁の名探偵 犯人当て小説傑作選』(創元推理文庫、2025年)

巽昌幸の「埋もれた悪意」は、あとから言われれば、たしかにそうだよなあ、と己の迂闊さを恥じはするが、「それって揚げ足とじゃね?」と、ついつい言い返したくもなる。そうなるくらい、きれいにやられました。京大推理研究会の犯人当て朗読会のテキストとして書かれたものだが、兄弟推理研究会史上一、二を争う初期の傑作と有栖川有栖が太鼓判を押している。

今邑彩の「時鐘館の殺人」は、解答を読者からの反論で、また別の解答でひっくり返すという荒業をやってのけた。ユーモアもあって面白かった。
横丁の名探偵 犯人当て小説傑作選 - 仁木悦子 他/福井健太 編|東京創元社
横丁の名探偵 犯人当て小説傑作選 ミステリ作家たちが工夫を凝らし、読者と頭脳戦を繰り広げる犯人当て小説。その傑作の数々から“読者への挑戦”ものを中心に精選し、全3巻のアンソロジーに集成した。第2巻には長屋のご隠居が掛軸泥棒を見抜く仁木悦子「横丁の名探偵」、恩人の息子捜しが殺人事件に発展する巽昌章「埋
www.tsogen.co.jp
December 7, 2025 at 1:43 AM
【展覧会日記】『暮らしの中のお菓子展』@港区立郷土歴史館

建物自体、昭和13(1938)年に竣工された旧公衆衛生院で、風格があった。その中に、この博物館と区の施設が入っている。展示は小ぢんまりとしていたが、区の博物館とは思えない充実ぶりだった。

今日いちばん驚いた展示は、カバヤの景品が生きた動物だったこと。特等は猿!で、1等はスピッツ1匹か「赤い」カナリア1羽。よくこんなこと思いついたし、実行に移したよなあ。とはいえ、この時代は向田邦子が電車の車窓から人に飼われているライオンを見ていたくらいだからなあ。あまりに楽しかったので、家に帰ってからの反芻用でカタログも買った。
December 3, 2025 at 9:07 AM
100 Notable Books of 2025 www.nytimes.com/2025/11/24/b...
100 Notable Books of 2025
www.nytimes.com
December 1, 2025 at 2:00 PM
【読書日記】尾辻克彦『お伽の国の社会人』(PARCO出版、1981年)

この時代の出版物って尖ってたなあ、としみじみ実感する1冊。わたしが持っているのについている帯には、「アイロニカルな短篇集」という惹句が踊っているが、まさに。

びっくりしたのは「朝のコスモス」という短編で、四次元はお父さん、三次元はお母さん、二次元は幼児、一次元は赤ん坊らしき存在で、彼らが家庭生活を営んでいるのだ。二次元は「ニィちゃん」、一次元は「イッちゃん」と呼ばれている。そして三次元のお腹にはゼロ次元(胎児みたいなもの)がいるのだ。二次元までは感覚としてわかるが、一次元とゼロ次元の存在とは何ぞや?!
Amazon.co.jp: お伽の国の社会人 : 尾辻克彦: 本
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December 1, 2025 at 9:47 AM
【読書日記】酒井順子『日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか』(講談社文庫、2025年)

井上ひさしの「エッセイとは自慢話のことである」という言葉が帯にど~ん。とはいえ、自慢話を楽しく読んでもらうのも芸が要る。おまけに、エッセイがうまい人というのは、エッセイだけしか書いていないというケースがきわめて少ない。別の世界で秀でた人が手がけたエッセイが面白い、というケースがきわめて多い。エッセイを書くための題材をその世界で見つけるからだろうな。

エッセイというジャンルの境界線も曖昧だ。ノンフィクションや私小説と交差するものもあるが、詩(!)と交差するものまであるとは。
『日本エッセイ小史 人はなぜエッセイを書くのか』(酒井 順子) 製品詳細 講談社
『枕草子』『土佐日記』の昔から日本人に親しまれてきた「エッセイ」。「昭和軽薄体」の大ブームや芸能人エッセイの人気、そして高齢者エッセイの百花繚乱ぶりなど、いつの世も「エッセイ」は時代とともにある。 では「エッセイ」とは何か? 「随筆」「コラム」「ノンフィクション」とどう違う?  「エッセイ」を読んだことのない人はいないはずなのに、意外と誰も答えられない「エッセイ」の正体。 「エッセイスト」を名乗り...
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November 29, 2025 at 7:40 AM
【高座日記】『桂米二兜町ひとり会第1回』@アートスペース兜座

演目は『替り目』、『まめだ』、『崇徳院』。どの噺もまくらをたっぷり語っていたので、3席でも2時間オーバー。

『替り目』の主人公は酒好きで貧乏でおかみさんを手足のようにこき使う、今でいえばクズだけれど、情に篤いところが垣間見えたりするから憎めない。だけど、ほんとにしょうむないやっちゃ。

『崇徳院』で、若い男女が出会うのが「こうづ」というお社なんだが、「仁徳天皇」などのキーワードが出てきて??となり、ググってみたら、大阪に、仁徳天皇を祀った高津宮(こうづぐう)という神社があるのね。今度行ってみよう。
November 27, 2025 at 5:29 AM
【読書日記】山田詠美『4U』(幻冬舎、1997年)

丸谷才一の『いろんな色のインクで』で紹介されていたので手に取った。

丸谷は表題作の「4U」を褒めていたが、たしかに面白い。「外見を裏切らない男を持った男なんて、後ろから読むミステリーよりもつまらない」

「メサイアのレシピ」は、ニューヨークのダウンタウンのアパートメントに住むことになったシンガー志望の若い女性の住民のお話。お洒落なヴィレッジではなく、怖かった(今はジェントリフィケーションが進んで昔の面影はない)イーストヴィレッジとかロワーマンハッタンの辺り。Sing Singと聞いて歌を歌っちゃうなんて、どんだけ純朴なんだ、この主人公。
『4U(ヨンユー)』山田詠美 | 幻冬舎
毒きのこを食べに長野に出かけたマル、彼への桐子の想いを綴る「4U」。右手のない渚子、彼女の義兄への激しい想いと、熾烈な自己愛を描く傑作「天国の右の手」他。9つの恋の化学反応!
www.gentosha.co.jp
November 24, 2025 at 2:38 AM
【読書日記】行方昭夫編著『お許しいただければ―続イギリス・コラム傑作選―』(岩波文庫、2025年)

ルーカスの「本当に読んだ?」は、良心が咎めるもの書きが少なからずいるに違いない。彼の友人が、献本のなかにさまざまな額の小切手を紛れ込ませて、贈呈したそうだが、「小切手が入っていました」と言ってきた人間が一人もいなかったそうだ。そして贈られた側は「読んだよ、面白かった」と判で押した返事。これを読んで、山本夏彦翁が「献本を受け取ったら『ありがとうございます。これから楽しみに拝読します』と着いたその日に礼状を出せ」と、部下に命じていたのは賢明だったとしみじみ思う。
お許しいただければ/行方 昭夫|岩波文庫 - 岩波書店
行方 昭夫 編訳
www.iwanami.co.jp
November 23, 2025 at 6:05 AM
【寄稿】

ほんやくWebzineに『絶滅できない動物たち』と『森を焼く人』の翻訳裏話を書きました。

『絶滅~』の原書の謝辞の最後は”I hope our adventures are endless.”という文章で終わっていますが、オコナーさんと編集者さんと私の旅も続きますように。

あと、文中にも書いたけれど、『森を焼く人』の素晴らしいPOPを制作してくださった紀伊國屋書店新宿本店の方にも、いつかお礼を申し上げたいと思っています。願いが叶いますように。
訳書を語る/作者、編集者との三人四脚で生まれた『絶滅できない動物たち』と『森を焼く人』(大下英津子)|ほんやくWebzine
英日翻訳者の大下英津子です。このたび、訳書について語る機会を頂きましたので、体当たり系のアメリカ人ジャーナリスト、M・R・オコナーの『絶滅できない動物たち』(ダイヤモンド社、2018年)と『森を焼く人』(英治出版、2025年)を、裏話を交えてご紹介します。 『絶滅できない動物たち』(原題Resurrection Science) オコナーさん(編集者である廣畑達也さんとのあいだでは、親しみと敬...
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November 22, 2025 at 8:37 AM
Reposted by Etsuko Oshita
このアートラッピングに採用されたのは、ヘラルボニー契約作家SATOの水彩画「BIG STEP」です。

実はうちの長男でして、10歳のある日から「毎日一枚、絵を描く」という生活をずーーーっと続けているこだわりの自閉症者です。ただいま26歳、……ということはおわかりですね、我が家はいたるところ画用紙の山、山、山、であります。

たとえ身内が関係していなくとも、小川典子さんの長年のご活動に大賛同、かなうことなら家族もろとも聴きに行きたかったのに残念です〜〜〜。浜松のお近くの方、ぜひご来場ください!
November 22, 2025 at 6:20 AM
Reposted by Etsuko Oshita
ピアニスト小川典子さんのライフワーク、自閉症者と介助者のための「ジェイミーのコンサート」。
来たる12/4 浜松公演では、このコンサートを支援する「河合楽器xヘラルボニー」により、
カワイの名器「シゲルカワイSK-5」に自閉症アーティストの絵をまとわせたアートラッピングピアノが使われます。

このコンサートとピアノについての記事をプレゼントします! 日本時間11月23日 13:48まで(米国東部時間11月22日 23:48まで)全文お読みいただけます

支える人を支えるピアノ 小川典子さん、浜松で自閉症児の家族らと:朝日新聞 digital.asahi.com/articles/AST...
支える人を支えるピアノ 小川典子さん、浜松で自閉症児の家族らと:朝日新聞
日本と英国を拠点に世界で活動するピアニストの小川典子さん(63)が、浜松市で特別なコンサートを開く。ライフワークにしている自閉症の人たちの支援だ。音楽に身を委ねるひとときを通じて、「支える人を支える…
digital.asahi.com
November 22, 2025 at 6:03 AM
【読書日記】丸谷才一『いろんな色のインクで』(マガジンハウス、2005年)

丸谷才一好きなのに、彼の書評も好きなのに、こんな本が出ていたとは知らなかった。不覚。これを読んで、4作品計7冊を手配しちゃったではないか。

「(前略)イギリスの批評は実際的なんですね。本という證拠物件があって、それについて、読者と批評家が対話する。その会話の一つとして書評があるんでしょうね。(中略)僕がイギリスの批評に学んだのは、いつもすぐそこに対象としての本がある、という感じです」

うまいこと言うなあ、と感じ入ったくだりがこれ。丸谷は、ものごとの説明が抜群にうまいな、といつも思う。
『いろんな色のインクで』(マガジンハウス) - 著者:丸谷 才一 - 鹿島 茂による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
丸谷 才一『いろんな色のインクで』への鹿島 茂の書評。至芸の語り口、全読書人に贈る書評集東海林さだおさんは「かけうどん」はラーメンに比べると、「さて」がないゆえ食べていて物狂おしくなると指摘した。ラーメンなら、さてこの辺でチャーシューを食べるか、ナルトをつつくかという気分
allreviews.jp
November 22, 2025 at 4:51 AM
【読書日記】梅棹忠夫『女と文明』(中公文庫、2020年)

中公叢書で1988年に刊行されたものに、河出書房の梅棹を特集したムックの上野千鶴子の解説を再録して刊行された。解説の最後を上野は「このひとをフェミニストと呼ぶべきだろうか」で終えていて、笑ってしまった。

家事をできるだけ楽にするには、電力化と「無精者 四角い座敷を丸く掃き」(わたしのモットー)と「捨てる」がカギだというが、これはたしかにそうだ。コンマリのずっと前に、愛着のあるものは捨てなくてもよいということを言っていた。一戸建てで平屋以外の家なら、各階に掃除機を置くべし、というのはそのとおりだとわたしも思う。
女と文明 -梅棹忠夫 著|中公文庫|中央公論新社
www.chuko.co.jp
November 15, 2025 at 7:26 AM
【映画日記】ジョージ・ロイ・ヒル監督『スティング』(1973年)@Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下

今さら映画の極めつけ。意外と筋は複雑で、最初の頃はこんがらがってたけど(おまけに俳優の顔があんまり見分けがつかない)、最後の華麗な伏線回収に口をあんぐり。やられました。ロバート・レッドフォードと懇ろになったダイナーのウェイトレスが「え?」っていう衝撃もあった。

主役二人があれだけ際立つと、あとは誰がいてもかすむ。悪役のロバート・ショウもとことん悪いやつだけど、かすむ。最後のレッドフォードの去り際のかっこいいことといったら!
スティング | 内容・スタッフ・キャスト・配信・作品・上映情報 - 映画ナタリー
スティングのあらすじや作品情報・関連ニュースのまとめページ。場面写真・上映スケジュールも。「明日に向って撃て!」のロイ・ヒル監督が、再びニューマン、レッドフォードと組んだ娯楽映画の傑作。
natalie.mu
November 13, 2025 at 8:47 AM
Reposted by Etsuko Oshita
リポストした『ルー・リード 俺の太極拳』(吉田俊太郎訳、国書刊行会)

またまたそんな原題より面白いほうに振った邦題タイトルをつけちゃってからにー(このこのー)

と思ったら、原題も

The Art of the Straight Line: My Tai Chi

でした。

疑ってごめんよ。

www.harpercollins.com/pages/artoft...
The Art of the Straight Line by Lou Reed
The Art of the Straight Line captures the energy of Lou Reed’s worlds of Tai Chi, music, and meditation. It was edited by his wife, the artist Laurie Anderson, with Stephan Berwick, Bob Currie, and Sc...
www.harpercollins.com
November 13, 2025 at 6:32 AM
Reposted by Etsuko Oshita
日本時間の今日未明、Blueskyの検索機能に不具合があったようです

既に復旧していますが、その間に投稿されたBlueskyの管理者のひとり・アレックスさんが投稿した復旧作業中の写真が……😅
we're working on getting search back up, hang tight
November 11, 2025 at 10:45 PM
【読書日記】有吉佐和子『げいしゃわるつ・いたりあの』(中公文庫、2025年)

まだ花柳界がぎりぎり元気だったころのお話。社用族が野暮な遊びをすることも少なく、政財界の大物が自分の金で遊んだ時代。有吉は本作で、芸者のブロードウェイデビュー企画を軸に、すっかりのぼせ上った芸妓屋のおかみふたりと彼女たちが抱える芸妓、ブロードウェイデビューをもちかけたアメリカ人の臨時アシスタントを務めた若い女性、芸者屋がある土地の料亭、踊りの家元などの群像劇に仕立てて、それぞれの思惑を余すことなくあぶり出す。

容赦ない現実もちゃんと描きつつ、それぞれしたたかに強く生き延びて、最後に地に足の着いた希望をもたせる。
げいしゃわるつ・いたりあの -有吉佐和子 著|中公文庫|中央公論新社
www.chuko.co.jp
November 12, 2025 at 12:51 AM
【読書日記】浦一也『旅はゲストルームIII 測って描いた世界のホテルときどき寝台列車』(光文社知恵の森文庫、2021年)

著者は昨今のホテルの洗練を旨とする方向性を、必ずしも諸手を挙げて賛成しない。あとがきの「旅は終わらない」から抜粋する。

「(前略)古いホテルも懐かしく思えてくる。ローカル色も悪くない。ホテル建築やインテリアにまつわる文学性みたいなものに興味が移ってきた」

本作に出てくるホテルでわたしが泊ったことあるのは、ヴェトナム・ハノイのメトロポールだ。ジョーン・バエズ作の絵がフロントに飾ってあって、館内ツアーにも参加した。トランプと金正恩の第2回米朝会談はここで行われたそうだ。
旅はゲストルームIII - 光文社
浦一也 著
books.kobunsha.com
November 9, 2025 at 7:48 AM