跡上 史郎
跡上 史郎
@a10ga3.bsky.social
由来、科学の研究は厚顔無恥、無礼無作法を以て本領とする。──正木敬之
このなかでいちばんそうなっていないようなのが、いちばんえらいとね。ぼくお説教できいたんです。」
 すると山猫の顔色がだんだんと変わり、やがてまるでまっかになって癇癪をおこしはじめました。
「帰ってくれ。黄金のどんぐり一升やるから帰ってくれ。」
「いや、いらないですけど。」
「帰れ。帰ってくれ。」
 一郎はすっかり嫌われてしまいました。
December 2, 2025 at 5:44 AM
「いえ、いえ、だめです。アダプテーションが……。」がやがやがやがや。
 山ねこが叫びました。
「やかましい。ここをなんとこころえる。しずまれ、しずまれ。」
 別当が、むちをひゅうぱちっと鳴らし、どんぐりはみんなしずまりました。山猫が一郎にそっと申しました。
「このとおりです。どうしたらいいでしょう。」
 一郎はわらってこたえました。
「そんなら、こう言いわたしたらいいでしょう。日本語圏の文学研究には、以下の構造的問題があります。『序論』が極端に短い、先行研究の位置づけが曖昧、本論が『読みの連続』になり論文としての“機能”が不明確、結論が弱い、あるいは存在しない、指導が経験則に偏る。
December 2, 2025 at 5:44 AM
「裁判ももうきょうで三日目だぞ。いい加減に仲なおりしたらどうだ。」
 すると、もうどんぐりどもが、くちぐちに云いました。
「いえいえ、だめです。なんといったって、アダプテーションがいちばんえらいのです。」
「いいえ、ちがいます。ケアがえらいのです。」
「そうでないよ。自らの権力性を自覚していることだよ。」がやがやがやがや、もうなにがなんだかわからなくなりました。山猫が叫びました。
「だまれ、やかましい。ここをなんと心得る。しずまれしずまれ。」
 別当が、むちをひゅうぱちっと鳴らしました。山猫がひげをぴんとひねって言いました。
「裁判ももうきょうで三日目だぞ。いい加減になかなおりをしたらどうだ」
December 2, 2025 at 5:44 AM
「そうでないよ。わたしのほうがよほど自らの権力性を自覚していると、きのうも判事さんがおっしゃったじゃないか。」
「だめだい、そんなこと。単独者だよ。単独者であることなんだよ。」
「翻訳のえらいひとだよ。翻訳をしてきめるんだよ。」もうみんな、がやがやがやがや言って、なにがなんだか、まるで蜂の巣をつっついたようで、わけがわからなくなりました。そこでやまねこが叫びました。
「やかましい。ここをなんとこころえる。しずまれ、しずまれ。」
 別当がむちをひゅうぱちっとならしましたのでどんぐりどもは、やっとしずまりました。やまねこは、ぴんとひげをひねって言いました。
December 2, 2025 at 5:44 AM
しかし、富野はガンダム続編なんぞ作らねばならず、自分の才能はこんなものではない、このガンダムという牢獄から「出してくださいよー」と叫んでいたのである。敵の大将シロッコは、サンライズの重役で「こいつだけは許してはいけない」のだ。「遊びで戦争をやっている」奴、カミーユ・クローデルをもてあそんだロダンである。

……しかし、本当にダメなガンダム、最も腐ったガンダムと言われている『Vガンダム』(1993)がまだこの後に控えているのだ。こうしてみると、Zは黒富野の端緒に過ぎないのかもしれない。 さらに後の「健やかな」新訳Zは宮崎駿の明るい毒電波を浴びたことによるまやかしであろう。
November 25, 2025 at 5:44 AM
ファースト・ガンダム大成功の後の富野は、イデオン劇場版を手がけたことで実写畑からのオファーが来ると思っていたが来ず(←もともと実写志望)、その後も名アニメーター湖川友謙とのコンビを続けたり、永野護という才能を起用してもヒットに恵まれず、嫌々ながらガンダム続編としてのZをやらされるのだ。

同時期には、宮崎駿が『風の谷のナウシカ』(1984)で大成功を収めている。『未来少年コナン』や『カリオストロの城』の頃の富野は「宮崎さんが良いものを作り、ボクが売れるものを作る」と余裕をかましていたが、宮崎は良くて売れるものを作ってしまったのだ。
November 25, 2025 at 5:44 AM
さすが、目の付け所が違いますね! マリ・クレールは、一時期買わなければならないような気がしていましたが、あの写真でそれをわかってくださる方がいらっしゃるとは……
November 22, 2025 at 8:49 AM