読後感は、「寒くて痛くて」。
読後感は、「寒くて痛くて」。
母と子の話でこのパンチ力、まじかテラペーヌ…
立ち眩みするよ。
(パトリシア・ハイスミス『すっぽん』-『11の物語』収録)
どちらかと言うと、アメリカの作家にあまり関心がなかったけど、ハイスミスには、すっかり引き込まれました。
母と子の話でこのパンチ力、まじかテラペーヌ…
立ち眩みするよ。
(パトリシア・ハイスミス『すっぽん』-『11の物語』収録)
どちらかと言うと、アメリカの作家にあまり関心がなかったけど、ハイスミスには、すっかり引き込まれました。
何もかもとお別れしたバートルビーも悲しいのだが、常に非常に冷静に考えている語り手でさえ、何らかの基準でバートルビーと自分を評価していて、そして同調圧力でバートルビーに加害してしまうところが何よりも悲しい。バートルビーが語り手にとってはもっとひどい加害者になっていることが前提だとしても。
なんて感想を語っている場合ではない。
身につまされる。他人事ではない。私もバートルビーなのだ。
状況はそこまでではないから、少し、ほんの少し元気が湧き出はしないけど、振り絞れそうだ。
何もかもとお別れしたバートルビーも悲しいのだが、常に非常に冷静に考えている語り手でさえ、何らかの基準でバートルビーと自分を評価していて、そして同調圧力でバートルビーに加害してしまうところが何よりも悲しい。バートルビーが語り手にとってはもっとひどい加害者になっていることが前提だとしても。
なんて感想を語っている場合ではない。
身につまされる。他人事ではない。私もバートルビーなのだ。
状況はそこまでではないから、少し、ほんの少し元気が湧き出はしないけど、振り絞れそうだ。
端建蔵橋の架かっていたであろうところに堂々と立つ万博の宣伝文字も、小説のストーリーに浸っていた自分に時代めいた色々を突きつけてくる。
端建蔵橋の架かっていたであろうところに堂々と立つ万博の宣伝文字も、小説のストーリーに浸っていた自分に時代めいた色々を突きつけてくる。
同じ聖地探訪の文学好きと会って、熱く語ることはなかった。
同じ聖地探訪の文学好きと会って、熱く語ることはなかった。
考えすぎ上等の精神で、いろいろ考えました。
小さな個人英雄主義かもしれませんが、語り手の行動が今までの何かと決別するようで、その「半生をかけて後悔することになるであろう」決心?に心を打たれました。
他の客への憎悪は変に深いところがありますが、冒頭のおばさんも確実に語り手を不快にさせているところから見ると、単に「姫様を追いかけて」というより、理想の中でしか触れられない、人生をかけても追い求めたい「美」への不敬、冒涜をもともと嫌だった自分を取り巻く周りがしたとも読めました。若い語り手の中でそれが究極な何かなのかもしれません。
考えすぎ上等の精神で、いろいろ考えました。
小さな個人英雄主義かもしれませんが、語り手の行動が今までの何かと決別するようで、その「半生をかけて後悔することになるであろう」決心?に心を打たれました。
他の客への憎悪は変に深いところがありますが、冒頭のおばさんも確実に語り手を不快にさせているところから見ると、単に「姫様を追いかけて」というより、理想の中でしか触れられない、人生をかけても追い求めたい「美」への不敬、冒涜をもともと嫌だった自分を取り巻く周りがしたとも読めました。若い語り手の中でそれが究極な何かなのかもしれません。
たまたま少し読んだことがあり、面白いと思った本で、好きな作家と好きな(小説ではその哲学を激しく批判しているのか?)本を共有した気になって、一日が楽しくなった。
#翻訳文学試食会 で『菜食主義者』をハンガンさんノーベル賞受賞前に読んで、後にいい気になったのと似ている。
自分はこういう人なんです。
たまたま少し読んだことがあり、面白いと思った本で、好きな作家と好きな(小説ではその哲学を激しく批判しているのか?)本を共有した気になって、一日が楽しくなった。
#翻訳文学試食会 で『菜食主義者』をハンガンさんノーベル賞受賞前に読んで、後にいい気になったのと似ている。
自分はこういう人なんです。
そしてなんと、カースミーとも出会い、惜しくも「パルメーシャル・スィング」はなかったけど、短編を何個か読んだ。知らなかった土地の歴史に触れたり、特に「母の愛」?という作品は、戦時下に、パキスタンの語り手、イギリス、中国香港、日本がストーリーに関わっていて、母への感情が浮き彫りになって強烈に伝わってきて、これは応えた…図書館でうるっとしちゃった…読んでほしい一編です。 #翻訳文学試食会
そしてなんと、カースミーとも出会い、惜しくも「パルメーシャル・スィング」はなかったけど、短編を何個か読んだ。知らなかった土地の歴史に触れたり、特に「母の愛」?という作品は、戦時下に、パキスタンの語り手、イギリス、中国香港、日本がストーリーに関わっていて、母への感情が浮き彫りになって強烈に伝わってきて、これは応えた…図書館でうるっとしちゃった…読んでほしい一編です。 #翻訳文学試食会