第一幕ラスト、シュテンに騙されたと知ったライの怒り。
シュテンが自分を騙したこと。キンタを騙したこと。自分を殺そうとしたこと。キンタを殺そうとしたこと。自分にキンタを殺させようとしたこと。他責と、自責がひっくり返った他責の怒り。
ライのキンタへの思い、キンタを守ろうとする思いが強すぎて、シュテンへの恨みが、キンタを傷つけてでも失ってでも復讐を果たすところまで増幅してしまっている感じ。

松也版を初めて観たわけですが、キンタとライの義兄弟感がより強いような気がしましたねぇ。
冒頭のライ、今まで自分こそが散々搾取されてきて、ようやく奪う側に立てたという感じ。まっとうなこども時代を過ごしていないので、楽しいこと愛しいこと嬉しいことを知らない。復讐しか知らない……そのまま、幕切れで鬼となって、さて何百年と経つうちに、また別の物語がありそうな気がいたします。

終わりまして帰宅中です。
面白えなぁ。
ほんと面白えよ。
よくできた話。それに役者の血肉が通って、最高に面白い芝居になってる。
新感線で観てゲキシネも何度観たかわからんくらいだし、歌舞伎も幸四郎版は観てて、唯一、松也版だけはインフルで観られず、今日、続けて2本観て、飽きるどころかまだ観たい。

あとは、松也版の二幕目を残すのみ。
腰が痛くなってまいりました。
観てる間は忘れているのだが。

舞台挨拶終了です。
幸四郎さんも松也さんも、かっけえ。
ラフでタフで繊細で素敵。

幸四郎さん、愛之助さん、獅童さん、鴈治郎さん、素晴らしかった。生き生きして、楽しそうでした。
莟玉さん格好良かった。静御前の幸せそうな表情に一番笑った。
新悟さん素敵過ぎた。幸せになって欲しい。
鶴松さん綺麗なお顔で意地悪で、好き。
高麗蔵さん素敵。
白鸚さんと染さんの絡みは良いよねぇ。白鸚さんの台詞の間がいいのよねぇ。

『木挽町のあだ討ち』のお稽古場面、芝のぶさんのお声が聞こえて、きゃーって言ったよね。

お産で亡くなったすべての母。
生まれることができなかったすべての子。
生きることができたすべての母子。
すべての母子を思う。

この時の重三が、やけに老けてて貧相で、こんなのと終わりにしてもなんも惜しくない感じですごかった。
その後、おていさんときゃっきゃしている重三は若くて美形ですごかった。
#大河べらぼう

続）あたしたちの坊や、俺たちのマイボーイこと森崎ウィンの推せる記事はこちらです。すーごく正直なこと言いますと、映画本編以上にこの記事のほうが価値が高いとさえ思う。というか、あんなに「娯楽としての実写BL」に振り切った内容の作品に出演するときに、これだけ地に足ついたことを考えて表明できるのが、凄いと思いますね。『JAMIE』と同じよ。ファンタジーも大事、でもリアルも大事。

森崎ウィン　Aiming To Overseas
映画『（LOVE SONG）』で感じたこと　この世に生きるすべての人たちが、好きな人に好きだと言える社会になってほしい
lp.p.pia.jp/article/essa...

兄弟としての終わりは「ガキも生まれんだ」かなぁ。
所詮、赤ちゃん返りできるような筋じゃねえんだと思っちゃったら耐えられないさね。