#いいねの数だけ答える
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定期引用RP
#かくいっと #字書きに11の質問 #創作 #小説 #執筆
#いいねの数だけ字書きが質問に答えます
字書きの定義は広範囲（一次、二次、他）で！
質問文の画像四種類はご自由に。

「字書き（小説書き）の方に11の質問」配布
sizu.me/4fuqe/posts/...
privatter.me/page/6762ed4...
しずかなインターネットとPrivatter+に自分の回答例とともに投稿しています。
4fuqe.bsky.social さの　めつた @4fuqe.bsky.social · Apr 28
#かくいっと
#字書きに11の質問
「字書き（小説書き）の方に11の質問」です

Q1.自分の書く話の特徴をひとつ挙げるとしたら？
Q2.執筆に使うツール、エディタソフトは？
Q3.タイトルはどの段階で決めますか？
Q4.書くのが好きで書いてしまう描写、シーン、風景はありますか？
Q5.登場させてしまう小物、モチーフはありますか？
Q6.執筆中にBGMは必要？
Q7.おすすめの、自前のライティングハック（書くときのライフハック的なもの）はありますか？
Q8.好きな飲み物、必要な飲み物はありますか？
Q9,最近読んだ小説は？
Q10.何色が好きですか？
Q11.何月が好きですか？

画像四種類
December 18, 2025 at 1:57 PM
dtm-mitta.bsky.social
(2/6)ポスト
きっちりと閉まっている。シンクに濡れた様子もなかった。閉ざされた寝室のドアを睨み、そして何かを振り払うように瞼を閉じる。 　すっきりしない気分でミチルは椅子に腰かけスマホで動画サイトにアクセスする。小さなデバイスがから騒ぎする音が空しく響くが、それでも無音よりはずっといい。椅子の上で膝を抱えた。憂鬱な気分を大事に抱きかかえるような、そんな仕草になった気がした。 　 「なんか……あんた、どうしたの？」 　大学の学食で待ち合わせをしていた春香が、顔を見るなり開口一番に言った。 「何が」 「何がって……えっと、疲れてる？」 　春香は生姜焼き定食の載ったトレイをテーブルに置きながらミチルの向かいに座った。体を反らせるように引いてこちらを眺めるまなざしは不気味なものを見るようでもあった。失礼なやつ、と思いながら、けれど春香にそうさせるほどひどい身なりなのだろうかと自らを省みる。 「そういえばずっとだるいかも。あんま寝てなくて」 　春香はあからさまに顔をしかめて、ちゃんと休みなよ、と言った。気遣わしげな声だった。 「ご飯食べて、お風呂入って、よく寝た方がいいよ」 「そうするー。ありがとう」 　春香はなおも眉間にしわを寄せたままだったが、二、三回口を開けて呼吸をしてから、やがてミチルに向き直って言った。 「彼氏も元気？」 「電話ではよく話すけど、あんまり会えてないんだよね」 「研究にかまけて、いつまでも放置してちゃだめだぞ」 「はーい」 「あと、いい加減そろそろ会わせてよね」 　春香は口に入れた生姜焼きを飲み込んでから言った。 「機会があったらね」 　ミチルはそれにいつもと同じように答えた。 　ミチルと春香はいま大学院の修士課程一年目で、同じ科の、別々の研究室に所属している。ミチルはというと学会前で、足りていない実験データを必死で集めている最中である。休めと春香は心配してくれたが、そうもいっていられない現実が目の前にある。それはたぶん春香も承知の上だろう。 「まあ久々に話せてよかったよ。無理すんなよー」 「春香もね」 　トレイを返却し、二人は手を振って別れた。食堂を出るとむっと熱のこもった空気が肌を覆う。太陽を避けて走り出そうとしたとき、すれ違った人がフードを深くかぶっていたので、なんとなく昨日の出来事を思い出していた。食堂の横の欅の木では耳をふさぎたくなるほど大量の蝉が羽を震わせていた。 　 　大学から歩いて十五分ほど、自転車で五分もあれば足りる場所に部屋を借りたのは大学三年生の終わりごろだった。ミチルの実家から大学まではトータルで一時間半かかる。通えない距離ではないが、研究に専念したいと両親に頭を下げて保証人になってもらい、初期費用を援助してもらって なんとか借りた部屋だ。この辺りは田舎で家賃相場もそれほど高くない。授業補佐のアルバイトは大学から外に出る必要もなく、時給も高かったからなんとか賄えている。そして実際今、この選択をした自分を心から称賛している。一時間でも二時間でも家のベッドで眠ることができると、疲れの取れ方が違うのだ。 　研究を一区切りさせて一時的に帰宅することにして、ミチルは立ち上がった。どうせ数時間後には戻ってくるのだから片付けというほどのことはしない。今日は三時間ほど眠ることができそうだった。 「いったん帰ります」と言ったミチルに、「あ、俺も」と追従したのは後輩の吉田だった。吉田は縛っていた長めの髪をほどいて、あくびをする。「門のとこまで一緒にいきましょー」と軽い調子で言われ、ミチルはうん、と答えた。 「卒論、テーマは決まったんだよね？」 「ぼちぼちっす」 　キィ、キィ、と軋んだ音を鳴らす自転車を引きながら吉田はミチルの隣を大股でゆっくり歩いている。この後輩は、自分が四年生のときに常に抱いていた焦燥のようなものをまるで感じさせない、余裕たっぷりの調子でいる。要領がよいというのか、容量が大きいというのか、とにかくミチルからすれば憧れてしまうほどのゆとりがある。 「次のデータチェックとサンプリング、何時なんですか？」 「四時間後」 「それ、帰んないほうが楽じゃないすか」 「そうだけど、布団で寝たいじゃん」 「ラボにもあるのに」 「あの何年も洗ってないやつね」 　あはは、と吉田は朗らかに笑った。深夜零時を回ってすでに閉ざされた正門の脇の通用口をくぐり出る。 「じゃ、おやすみなさい。早起きがんばって」 　学会と卒論を控えた後輩が「がんばって」だなんて。ミチルはまぶしいものを見る思いで見送った。 　 　疲れた体を引きずるようにしてエレベーターに乗り込む。 　中は空調がきいていない。換気はされているのだろうが、乗り込むと密室の中はぴたりと空気の動きが止まる。ミチルはなんとなく息を止め、壁に背中をもたれさせた。 　吉田は、いい後輩だと思う。目をつむって別れ際の吉田の振った大きな掌を思い出していた。彼と会話をするといつも、心が柔らかくなる感じがする。でもそれは自分には許されていない安らぎだとミチルは思った。 　二階。息が苦しくなってくる。だって私はと思う。三階。瞼が重くなってくる。私には有るからだと思う。四階。肩が痛くなってくる。大事なものが有る。五階。扉が開いて、ミチルはようやく息をつく。 　一歩外に踏み出して息をしようとしたとき、視界の端に人影を認めて、ミチルは思わず声を上げかけた。 （また、この人！） 　フードの人、だった。ミチルはすんでのところで声を飲み込んで、体を不躾に後退りさせていた。昨日は一番奥の部屋の前にいたのに、今はその隣
December 18, 2025 at 11:03 AM
yonaga-k.bsky.social
この話の数年後にふたりは再会して一緒に住んでいて。ある日ぺごくんが遊園地に一緒に行こうと誘うと明智さんがこの日のことを思い出しながら少しの間を置いて、いいよと答えたらいいなと思う
December 18, 2025 at 9:59 AM
otanuki.bsky.social
ペダル界隈レベル高すぎなので、絵を上げてもいいねやリツイートの「数」は見ない事にしてる！
見ると凹むよやっぱり〜。
反応してくれた方やリプにはもちろん答えるヨン🥰めちゃ感謝🙏
December 17, 2025 at 12:40 PM
ukaukashiteran.bsky.social
今日の夢は乙女ゲームかなんかの世界で5人ほどの青年たちに求婚されたり守られたり契約を迫られたりする中、大変ふくよかな王子(攻略対象)が主人公以外の人にも求婚していると知り、王子なのにそんな軽薄でいいのかと不思議に思っていたら「この国では愛というのは神に誓うものだ。この人を生涯愛すると覚悟を持って誓う。愛する人の数に制限はないさ」と答えられこのふくよか王子器広いなあ、こりゃモテますわと納得していたら、なんと原案では普通にイケメンだったことが発覚しふくよか王子ファンが「誰だよお前！！」となる夢でした
December 14, 2025 at 2:10 AM
soireba.bsky.social
いいねの数だけとありますがすみません、勝手に全部答えました。
絵描きさんごっこさせてください。
December 11, 2025 at 9:04 AM
imonouka.bsky.social
いいねとRTの奴……、あれは、いいねとRTの合計の数だけ答えるのですか…？
December 10, 2025 at 9:44 AM
flor170104.bsky.social
あまりにも「夫婦？」「いいや、違うよ。私が一方的にあのひとのことが好きなだけさ」が続いて嫌になった戦士が、ある時いよいよ限界を迎えて、例によって従者が答えた直後にその腰に腕を回しながら「つれないな、奥さん。照れ隠しもいいが、たまにはこの俺を自慢してくれよ」と言ったら、数秒ぽかんと呆けた従者は意味を理解してすごい勢いで顔色を変えたし、聞いてきたひとは「やっぱりそうなんだ～」と納得するしで、めちゃくちゃ気分がよくなる戦士の図。後で「違うじゃん！　違うし嘘だし私が調子に乗るからああいうのやめて！」「嘘じゃなけりゃいいのか？」「そうじゃなくてェ！」（よさそうだな……）になる
December 10, 2025 at 9:16 AM
jarashius.bsky.social
xfolio.jp/portfolio/im...
ご支援有難うございます！
クロスフォリオ登録とフォローいるので心苦しいですが
文字数や人物画像添えたい問題でファンコミュニティに記載させて頂きました！
ご興味戴けた方ご覧頂けたら嬉しいですฅ^•ω•^ฅ
#いいねrtで創作キャラ答える
December 8, 2025 at 1:49 AM
iamnike.bsky.social
体力が無さすぎるのかなー、筋トレとかしたほうがいいのかなー、と思うけど毎回健康診断では「生活習慣を変える気がありますか？」の質問に堂々と「全くない」て答えてる
数年前に筋肉量チェックした時も筋肉無さすぎだから筋トレしなさいって怒られたのに
December 7, 2025 at 4:33 PM
mushika.bsky.social
よく行く美容室の方が女の子で坊主にする子っているけどあの子達って目立ちたいのかなぁ？😅と言ってて、そうじゃないと思うけどなぁ〜と思ったけど面倒だったからさぁ？どうなんですかねぇ...と答えたんですが、数ヶ月後行ったら女の子の坊主もいいのかもねー！と言ってて何があったかわからんけど少し変化があってよかった...と思った。
December 6, 2025 at 10:15 AM
xpxuxux.bsky.social
なんかさPaypay送ったらDM対応してくれる？っていわれたからいいよって答えて、10日後くらいになるって言われてもう全て察したよね
じゃあ送ってくれるその前後にお願いねって言われたらなぜか待てないらしいので、そこでもまた一つ怪しさが積もります
数万円送るとかならまだならわかるけど、一旦気を引きたいだけで合わなかったらポイのパターンだったと思います

元々個人チャットめんどうな人なので何か貰えたら人としてお返しはしますけどもまだなにか面白いものとかどすけべなものもってきて送ってくれたほうがいいんじゃないかなぁって思った
今のところ一番面白いなって思ってる個人チャットはお教の垂れ流しです
December 5, 2025 at 7:14 AM
kmt80.bsky.social
てか今回の本、数億年ぶりに感想QRくっつけようと思って忘れてた　もしペーパー作ったらそれに載せておくかな　古のGoogleフォームで良かった/いいねの2択に答えるだけのフォーム(文章を一切受け付けないスタイル)
December 5, 2025 at 3:56 AM
asahi3170.bsky.social
昼間の日テレのあれ、非常にまずいと思う。
実態はそうではないのに、そうだと言い張るやり方はやめさせないとダメだ。

このまま「日本の著作権ルールは『使ってもいいですか？』と事前に許可をもらう仕組みを採用しています」という誤った情報を報道機関が流し続けたら？

世の中には黒いものを見せられて「これ『白』だよね？」と訊かれると「うん白」と答えてしまうタイプの人間が相当数いるんだよ‼️‼️‼️
December 4, 2025 at 12:41 PM
bonjiriydn.bsky.social
ついでにコロナも検査しとこ〜と思いて、鼻にアレ突き刺して待ってた。血の味する。

そしたら看護師さんが、コロナ検査受けた方に研究のご協力いただくアンケートのご案内をしていて…とやってきて、今と数ヶ月ごとにメールでアンケートに答えてほしいと。

うーん…(めんどう)と思ってたら、これ協力報酬があって、まずは本日のアンケートで10000円の電子マネー🎁がもらえる。
いきなりやる気が湧いてきました。
何買おうとか考えた。

でも陽性じゃないともらえないそうです。思わず「あっ…陽性だったらですね」って言っちゃった。陰性のほうがいいことを忘れないで。

今発表待ちです。そろそろトイレ行きたい。
December 3, 2025 at 12:33 AM
marikoro1984.bsky.social
RP
ちょっと話はそれる。

数年前、毎日子どもの登下校の付き添いに行っていた時、近所の小2の女の子に「シングルマザーなの？ 女1人で生きていくの大変だから、ずっと1人でいたらダメだよ。相手見つけなきゃ」って言われた。その子の家も、ひとり親家庭。
「うーん、私は自分で何でも決めたいから、家に大人は私だけでいい🤫」って答えたら、「わかる。口うるさい男多いもんね。私はパパにはいつでも会えるし、パパはスマホ買ってくれた。YouTubeに投稿する動画の編集してるんだー」と嬉しそうだった。
November 30, 2025 at 1:49 AM
destroroyer.bsky.social
梅〇のオモロ情報　数ヶ月前
ラジオイベントの観客に答えてもらうコーナーで、梅〇が指名した女性が｢おちんちん｣と発言したら、悲しそうな申し訳なさそうな顔で｢女の人があんまりそういうこと言わない方がいいと思いますよ。僕が普段おちんちんおちんちんいってるせいだとは思いますが……｣と言っていた
November 29, 2025 at 6:06 PM
oyasumi-neri.bsky.social
ここ数ヶ月で何回かフォロワーに教えて空リプ→リプで教えてもらったものをスッと流して永遠に悩み続ける割と失礼千万な人をみたので空リプ教えてには答えないほうがいいです　そう私もです
November 29, 2025 at 12:55 PM
avdt.bsky.social
絵を描く方のタイムラプス見るのも好きなんですけど、字を書く方の執筆過程(？)とかも気になる プロットの書き方とか本文の進め方とか解釈の仕方とか…… いいねの数だけ字書きが答えるみたいなタグはめちゃくちゃ見てて楽しかったな……
November 28, 2025 at 11:03 PM
toufuno.bsky.social
実の姉が花を贈るね~とか数日前に言ってきた。おーおりがとねー！って…まさかの蘭が届いて…やめろまじで…でかいし邪魔だし…クラブの開店祝いじゃないんだから！！売るぞ？！気持ちだけは受け取っておく！なんて答えたらいいの？
November 25, 2025 at 3:18 PM
ocachi.bsky.social
別に聞く分には楽しいし、話の流れで聞かれたら大体答えるけど、そもそもが数人で話してたら自分話さなくていいや〜タイプの人間のため申し訳なく。気にせず話してはほしい気持ち
November 24, 2025 at 10:27 AM
jakeminton.bsky.social
これ置いて寝ます（𝕏+bsky合算で答えます）

#いいねされた数だけどうでもいい設定だろうが重要な設定だろうが意味不明な設定だろうが吐く
November 23, 2025 at 2:30 PM
f7hax.bsky.social
今日は(もう昨日か)11月22日「いい夫婦の日」という事で、ほぼ一日中妻と寝っ転がってた。
何かしたわけでもなく、お互い好き勝手に寝たり起きたりブルスカやクソX見たり本読んだり…
あんたらそれで楽しいのかと問われたら、すごく楽しいと答える。

口の中の上の方が痒いとかちょっと風邪ひきそうな兆候が見られたので、大人しくしてて正解だった。明日の仕事は早い。風呂も入ったから飯食って寝る。
結局今日も「ヒトノココロ」撮影出来なかったなぁ😺
昨夜はオリジン弁当。超久々だが名物エビとブロッコリーは相変わらず健在😸 今朝は鍋焼きうどんのすき焼き風。 ネギは申し訳程度に付いてたから後は豆腐と肉が欲しい。今度買ったらビーフジャーキーでも1、2個入れて一緒に茹でようかな😸 数日前から置いてたアボカドが触った感じちょうど良さげだったから食った😸 月刊ムーもちょこちょこ読んでる😺
November 22, 2025 at 3:38 PM
nitose.bsky.social
ジェイ監♀
1/2
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「花の束」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　ウィンター・ホリデーを控える時分にバースデーのための花束を見繕っていると、思い出すことがある。十年前のことだ。大学生だった私は、フラワーショップでアルバイトをしていた。アパートから近いというのもあったし、実家が経営しているペンションを手伝うときに役に立つかもしれないというのも理由の一つだった。店長は気のいい壮年の男性で、とてもよくしてくれたし、花について色々と教えてくれた。 　私にとって印象深い来客があったのは、まだアルバイトを始めて一ヶ月経った頃、年末のことだ。年末年始のホリデーは家族で過ごす人が多く、その飾りつけのための花を買い求める客で店は繁忙期を迎えていた。まだ仕事に慣れない私は目の前のことを一つ一つこなしていくので精一杯で、客の顔と名前を一致させることができなかった。だというのに、あの男性はたった一度で私に存在を刻みつけた。閉店間際にやって来たその男性は、ターコイズブルーの短髪、黒いひと房の長いメッシュが特徴的で、背がとても高く、金色とオリーブ色のオッドアイという人目を惹く容姿をしていた。 「おや、新しい方ですか」とその男性は言った。「閉店近い時間に申し訳ありません。頼んでおいた品を引き取りに伺ったのですが」 「は、はい、お名前を伺ってもよろしいでしょうか」 「ジェイド・リーチと申します」 　私は予約客のリストが書かれたノートを捲った。けれど、該当する名前は見当たらない。 「そちらには、恐らく載っていないと思いますよ」 「え？　それってどういう、――」 「ああ、リーチさん！」奥から店長が顔を出す。「すまんね、今持って行くから！」 　何だかよくわからないことになってしまった、としどろもどろになる私をよそに、リーチさんはニコニコと笑っているし、店長は親しげだった。数分もしないうちに店長は三・四種類ほどの花を纏めた花束を持って出て来て、それをリーチさんに手渡した。とてもシンプルな花束で、バースデーカードが添えられていた。花束というよりは、「花の束」だ。 「我儘を聞いてくださってありがとうございます」 「いいんだよ。なあ、たまには奥さんを連れて来てくれないか。俺は一度も会ったことがないんだぞ」 「ふふ、申し訳ありません。妻は恥ずかしがり屋でして」 　リーチさんは店長と幾つかの話をしてから、丁寧なお辞儀を一つして、ショップを出て行った。 　店長によれば、リーチさんは取引先への花の注文などをよくしてくれる上客なのだという。加えて、ウィンター・ホリデーが近くなると、奥様へのバースデーの花束を引き取りに来るのだそうだ。その花束は決まって三・四種類の花をシンプルに纏めただけのもので、それまでに贈ったことのないもの。だから、リーチさん専用のノートがあるのだとか。来年は、花のチョイスは君に任せることになるかもしれないな――と、店長は笑って言った。 　店長の言った通り、リーチさんは仕事のための花束をよく注文した。店に来るとき、彼は決まってスーツをしっかりと着こなしていて、白い手袋を嵌めていた（だから、私は一度もリーチさんが 結婚指輪をしているのを見たことがなかった）。 　アルバイトを始めてから一年、私はリーチさんの奥様への花を選ぶ大役を任された。これまでに贈られた花のリストを見ながら、今年は何をしようかと頭を悩ませたのは一週間ほど。店長からは、念を押されていた。花束は豪勢なものにしないこと。使うのは三・四種類の花。去年とも、その前のものとも違う花を使うこと。変わった注文だと思った。奥様へのバースデー・プレゼントとして花を贈る客は他にもいたし、珍しいことではない。だけど、普通はもっと豪華な花束が多い。両手で抱えきれないほどの大きなものだったり、赤いバラの花束だったり。それに、結婚記念日も。リーチさんが奥様へ花束を贈るのは、奥様のバースデーだというときだけで、結婚記念日の注文はなかった。店長に一度聞いてみたことがあるけれど、一度も受けたことはないというし、記念日がいつかも知らないらしかった。リーチさんは、プライベートのことはあまり語らないのだと。記念日の花束は別のショップへ注文しているのだろうかと考えたけれど、何となく、それはないだろうなと思った。 「今年は貴女が見繕ってくださったのですね。ありがとうございます、妻も喜びます」 　リーチさんはそう言って嬉しそうに笑い、その前の年と同じように、ショップを出て行った。 　なぜ、豪華な花束にしないのですか。なぜ、結婚記念日には花を贈らないのですか。 　気になって仕方なかったけれど、そんな質問をするのは失礼に思えた。聞けないまま一年、また一年と過ぎ、大学を卒業する年になった。フラワーショップでのアルバイトも辞めて、大学を卒 業すると同時に実家のペンションを手伝うことを決めていた。だから、その年がリーチさんの奥様への花を見繕う最後の機会だった。花束を引き取りに来たリーチさんに、私は今回が最後であること、大学を卒業するからこのフラワーショップでのアルバイトも辞めることを告げた。 「そうですか。では、来年からはまた店長にお願いすることになりそうですね」リーチさんは片腕で花束を抱えて言った。「ところで、僕に何か訊きたいことがあるのではありませんか」 「え？」 「ずっと、そういう顔をされていましたから。もうお会いすることはないかもしれませんし、僕に答えられることであれば構いませんよ」 　常に笑顔を絶やさない。けれど、そのぶんどこか底知れないものも感じさせる。そういう人だった。人の心を読むのが得意で、仕事のできる有能な人なのだろう。隠しているつもりはなかったけれど、どうせなら聞いてしまおう。私はそう思って、訊ねた。「奥様への花束は、どうしてシンプルなものなんですか」――と。 「ああ、やはりそのことですか」 　それから、少しの間があった。リーチさんは何かを懐かしむように、視線を上へ向けた。 「そうですね、他の方であればもっと豪華な花束を贈るでしょう。僕も一度、そうしたことがあったのです。僕は学生のときに彼女と出会いました。学生だった僕は、彼女が両腕で抱えきれないほどの大きな花束を贈りました。ですが、彼女が持っていた花瓶は小さく、全ての花を生けきることができなかったのです。僕はもっと大きな花瓶を贈ると言ったのですが、首を横に振られてしまいま
November 22, 2025 at 2:46 PM
baddiebeagle.bsky.social
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