しんた@雑多
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小説と映画と音楽(ヘヴィメタル、ハードロック、ジャズ、クラシックも少々)。ラノベや漫画も最近は読む。どうぞよろしく。 気になる方は #鑑賞 #読了 (長押し)から当方の短評・感想を遡ってみてください。
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好きな映画をまとめました。成人向けコンテンツはありませんが、ホラー、暴力映画など多めなので一応コンテンツ警告を入れています。
#ホラー映画
#暴力映画
#ノワール映画
#サスペンス映画
#歌野晶午
#間宵の母
#読了
#青空読書部
前半部に関しては何が何やらよくわからなかった。暗闇の中を渡された懐中電灯だけで歩いているようだ。中盤、後半に至り、物語の輪郭がはっきりしてくると顔面が引きつった。なんとまあ……。
読みながら「もっとこうするべきなのでは?」とナメた事を思っていたが、クライマックスに至り、登場人物たちの悲鳴が、悪夢の歌声があちこちから聴こえてくるようだった。寒いのがいっそう寒くなってしまった。
#壁井ユカコ
#空への助走福蜂工業高校運動部
#読了
#青空読書部
工業高校の運動部にそれぞれ焦点が当たっていてまっすぐなまでの青春に胸を打たれた。
とにもかくにもまっすぐなのだ。不良だらけの高校で育った自分には全てが異世界のように眩しい。当然と言われれば当然なのだが、スポーツに限らず何かに夢中な人というのはブレない軸のようなものがある。
連作短編集だが目立つ出来事がなく平坦なまま終わってしまうのは物足りなさを感じるものの、キラキラ眩しくて灰になっちまいそうだよ……。
#イズレイル・ザングヴィル
#ビッグ・ボウの殺人
#読了
#青空読書部
トリック自体にそこまで驚きはなかった。だが、小説の構成としてはなかなかに面白い。現代ミステリに通ずる構成の美、古典と言われる理由はここにあるのだろう。
219頁という短さだから何度も振り返っても大して苦痛にならないし、テンポよく進むからちょっとした時間に読むのにちょうどいい。
コロコロと転がるサスペンスも物語から目を背けられないようになっている。なかなかの作品だった。
→本作がありがちな西部劇と同じ終わり方をしていたらここまで残る作品にはなっていないのではないか。この虚しさ、悲しみと雪景色が胸に染み入る……。
#殺しが静かにやって来る
#鑑賞
#青空映画部
冷徹で、冷酷だ。
西部劇というと時代劇のようなものだから、基本はお約束がある。悪党は抹殺され、善人には平和が待っている。
本作にはそんな明るさは欠片も存在しない。だからこその異様さや、すごみがある。全編に渡って降り続ける雪もそんな冷たさに拍車をかけている。
アメリカ映画でなくてイタリア/フランスが制作したいわゆるマカロニウェスタンだから、だろうか。ここまで冷徹な終わり方、血塗れサムことサム・ペキンパーですらやらなかったのではないか。
声を失ったガンマンの名前がいい。静寂の名前を冠した「サイレンス」である。→
#中山七里
#絡新婦の糸警視庁サイバー犯罪対策課
#読了
#青空読書部
これは抉られた。中盤、とあるインフルエンサーによるルサンチマンが凄まじく、燃え上がる頁を見ながら何度も心を刺された。自分が危ういところに立っていて、実はすぐにでも燃える立場になってもおかしくない。それがSNSという道具、インターネットという道具なのだ。
扇動される時は自分たちが操られているなどとは思わない。自分の意思でこれをやっている、そんな風に思うのだろう。
真相についてはやや衝撃が少ないものの、車に乗ると人格が変わる人物がいるのと同じでネット上になるとおかしくなる人間もいるのだ。
→時に甘く、時に暗く、こういった塩梅の調節が巧みで観始めると見入ってしまう。あちこちで垣間見える彼女の過去が解かれていく展開もよかった。原作も読みたい。
#サイレント・ウィッチ沈黙の魔女の隠しごと
#全話鑑賞
#青空アニメ部
魔法が存在する世界で主人公がいかに抜きん出ていて並外れた存在であるか、という事を演出する第一話からして破格の出来映えだった。これならばいくらでも無双ストーリーに持っていきそうだが、そうはせず、コージーなファンタジーにしているところがいい。押しつけがましくないから好感がもちやすいのだ。
彼女に与えられた任務も、普通の超人的な能力を持つ天才ならサラッとこなせそうだが、それの一つ一つにつまずきながら前に進んでいくところもいい。→
#瑠璃の宝石
全話鑑賞
#青空アニメ部
鉱石に魅せられた女子高生・瑠璃が変わっていく過程がとても良かった。
山の中で調査やフィールドワークをする描写が良い。自然が豊かで、鉱物自体は何も語らないとしてもそれがそこにやってきた過程や、何故それな産まれたのか? を推測し推理していく。ここに我々の知らない地球の歴史や、時間の流れを感じる。
後半に至り、進路に関する悩みがクローズアップされていくが、最終話は少し唐突すぎる印象がある。悪くないのだが物語や日常にもう少しゆっくり浸らせてほしかった。
#デッドロック(1970
#鑑賞
#青空映画部
寂れた鉱山と荒野の風景がいい。一応の素性は話しているものの、全員が自称の存在でしかない。本当の事を言っているのかもしれないが、嘘をついているとしても不思議ではない。
強盗と入れ替わるそれぞれの立場、そのくせ削ぎ落とされたかのような演出が冴え渡る。乾いた荒野と相反するかのような青空、無情なまでに全てを見つめる太陽の画はどうだ。
全編、血で血を洗う抗争、ではなくじわじわと弱火で炙るような嫌なサスペンス演出が広がっている。そしてあの死に場所を求めるような静寂のクライマックス。面白い作品だった。
#今村翔吾
#イクサガミ神
#読了
#青空読書部
「俺の生き様が俺の死に様を決める」とはメタリカの「Frantic」の歌詞だが、それがまさにしっくり来る。
終わってしまった。始まりあるものはいつか終わるのだが、全四巻に渡る長い旅を追えたような寂しさのような、あるいは祭りの後のような切なさのようなものが胸に渦巻いている。
壮絶にして素晴らしい戦いだった。タイトルのイクサガミとは果たしてと思いつつ、本巻は全編が戦神たちの祭りのようなものだ。また旅の始まりに戻ってもう一度読む、そんな読み方もありかもしれない。
#違国日記
#鑑賞
#青空映画部
陽だまりのようなゆったりとした時間の流れがとても良い。派手にカメラワークが暴れ回ってド派手なCGが多用される映画には無い良さが存在する。
役者陣の存在感が光っている。特に素晴らしいのは新垣結衣。人付き合いが苦手で家に篭っている方が好きな人間になりきっている。大袈裟な演技でなく、わずかな所作でそれを見せてくるのが大変素晴らしい。特に目立った事件は欠片も起きない。それなのに目が離せないのは人のドラマに起伏や苦悩があるという事が明確に描かれているからだ。突然いなくなった誰かの隙間を埋めるためのわずかな寄り道。そんな雰囲気にいつまでも浸りたい。
#恩田陸
#きのうの世界
#読了
#青空読書部
これ、本当に意味のわからない話なのだ。十ン年振りに再読したがやはりよくわからなかった。
何かが起きそうで何も起きない話というのはよくあるが、何かが既に起きていて、けれどどうなっていくのかがまるでわからない話というのははっきり言って恩田陸にしか描けないのではないか。
それにしてもクライマックス、「真相」が顔を出す場面では読者ははっきりと置いてけぼりにされている。ついてくんなと言わんばかりだ。今回読んでやはり首を傾げた。
#千歳くんはラムネ瓶のなか
#青空アニメ部
一話鑑賞。
面白かった! 堂々たるリア充ぶりを散々に披露して逆に嫌われている主人公が爽やかで大変良い塩梅である。
ある程度、主人公像も視聴者から嫌われすぎないようにすり合わせはしているのだろうが、昔つるんで悪さした同級生を思い出した。
個人的に陰キャがある日突然存在感を発揮する作風があまり得意でないし、「全てを世界のせいにする前に自分が強くなろうと思え」と怒鳴りたくなる自分としてはこの破天荒ぶりの今後が気になる。
#GONIN2
#鑑賞
#青空映画部
一作目はよかったがさすがにこれは……。
女たちが出会う場面は良しにしても、後半に関しては「これでいいの?」と問いたくなった。画とかタイミング、テンポなどで押し切っているものの、それだけで特に面白みがない。映像としての迫力はあるが、ストーリーに至ってはさすがに無理がある。役者たちはそれぞれ気迫もあるし、存在感も抜群だが。一作目でやめとおけばと思わずにはいられない。
#スマイル
#鑑賞
#青空映画部
主人公が遭遇する怪異の数々が面白い。恐怖描写やサスペンスの火加減、塩梅が理解できていないとここまでのものは作れない。怖いだけでなくあちこちに笑いのポイントがあって思わず笑ってしまった。一番笑ったのは誕生パーティーのシーン。泣き出す主人公の姿は子供が怪我をして泣き出す場面のそれで楽しかった。ここ、狙って作ったでしょうと直接訊いてみたい。
ただ、怪異のパターンがワンパターンすぎるきらいもある。バリエーションは豊富なのだからもう少し色々なパターンがあると良かったと思う。
#シャンナ・スウェンドソン
#ニューヨークの魔法使い㈱魔法製作所
#読了
#青空読書部
コミカルでライトなファンタジー、だが舞台が現代のニューヨークという設定が面白い。魔法使いなどがしれっと人々と共に生活しているのだ。
魔法を使ったバトルなども要素もありつつ話が進んでいくのはいいが、後半は似たような展開が目立つ。クリフハンガー→脱出→クリフハンガー……の繰り返しなので、「どうせまた助かるんだろ?」と先が読めてしまう。ラストはなかなかに盛り上がるので悪くないのだが。気になるシリーズの一つではある。
#NHKスペシャル取材班
#未解決事件グリコ・森永事件捜査員300人の証言
#読了
#青空読書部
たった一人の犯人を捕えられなかった事件で明るみに出てくるのは警察組織の暗部などではなく、組織の弱点だった。
本書に出てくる一文で印象的なものがある。
「警察は、未解決の事件については語りたがらない組織」
捜査員をまとめる捜査一課長の言葉だからこそズシッと来る。だが、これ一般企業やあらゆる組織もそうではないか……と思っていたら巻末にやはり同じような言葉が書かれてあった。捜査員一人一人の無念や、証言が「あの時」を雄弁に物語る。濃密な本であった。
→「見覚えのある名前から電話が来た」ではなくて、会話の中に過去のエピソードを入れるなどして電話の相手が本当に「あ、この人なんだ」と思わせる説得力が必要だったのではないか。一時間に満たない尺なので、取捨選択をしてこの描写になったのだろうなとは思った。総評として、白昼夢のようなやりとりがとても印象に残るし、どうとでも取れるラストのメッセージ。あの事を延々考え続けている。
#コミュニカシオン
#鑑賞
#青空映画部
悪くない。結末には思わず「ああ……」と笑いを漏らしてしまった。
登場人物が一人だけなのに複数の人物の存在感を感じさせる演出が巧みだった。
主人公の母親とのやりとり。これに関しては蛇足的な印象が強い。彼女の状況を描写するにはピッタリの演出である事は間違いないが、不仲である事を描くのならいっそ電話に出ないのも手だったのでは?
電話の意外な相手に関しては、パンチが足りない。この展開は面白いとは思うけれど、電話は切ってしまえば終わりなのだから、→
→台詞や行動で描写するだけでも十二分に伝わったのではないか。あるシーンはそのせいで興醒めした。
#三船いずれ
#青を欺く
#読了
#青空読書部
自分のフォローの幅が狭いからかライトノベルで自主制作映画を題材にする、という作品は聞いた事がなかった(もしあったらごめんなさい)。
嘘つく事の才能と、それをそっくりそのまま演じる事に結びつけてしまおう、というアイディアが面白い。
映画制作も一筋縄ではいかず、暗礁に乗り上げつつ進む姿に熱さがある。今しかないこの瞬間に、これ以外無いというぐらいムキになれ。そんな言葉は出て来ない。が、それぐらいに背中を叩かれた気がした。
残念な点が一つ。作者は文章が上手いのだから説明文的な文章は削って、→
#小野不由美
#風の万里黎明の空十二国記
#読了
#青空読書部
とんでもなくよかった……!
特定の作家、特定のシリーズを追っていてよかったと思う時がたまにある。こういう作品に予期せず出会えた時である。
主要登場人物がほんの数名であるにも関わらず国の一部を揺り動かす事態に発展、またそれを描いてしまうのだから小野の筆はとんでもない。
驚いたのは陽子の成長だ。泣いてオロオロしていた少女はいつの間にか迷い、悩んでいた。それがひっくり返されるあのクライマックス。最高に痺れたし、最高にかっこよかった。素晴らしい。鳥肌が立った。
→尺や設定の問題もあったのだろうが、宮廷に関わる人々にもっとスポットライトを当てて欲しかった。