jbpress.ismedia.jp/articles/-/9...
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そこから陰謀論も生まれます。「マスコミが報じない真実」や「新聞が書けない闇」といった類いの。まるで根拠のないデマや真偽不明の情報が次から次へと生まれ、拡散されると、民主主義の根幹である選挙がゆがめられます。だから、無闇なマスコミ批判は危うい。そうならないために「反マスコミ」言説の構造を知ろうという趣旨です。
そこから陰謀論も生まれます。「マスコミが報じない真実」や「新聞が書けない闇」といった類いの。まるで根拠のないデマや真偽不明の情報が次から次へと生まれ、拡散されると、民主主義の根幹である選挙がゆがめられます。だから、無闇なマスコミ批判は危うい。そうならないために「反マスコミ」言説の構造を知ろうという趣旨です。
津田先生には、兵庫県知事選を大きく動かした「反マスコミ」感情についてうかがいます。それはなぜ、どのように生まれ、これほどまでに高まるのか。『ネットはなぜいつも揉めているのか』(めっちゃ面白い)ほか、近年の研究を参照しながら、私自身の取材経験や実感も踏まえて対話できればと思います。
www.chikumashobo.co.jp/product/9784...
津田先生には、兵庫県知事選を大きく動かした「反マスコミ」感情についてうかがいます。それはなぜ、どのように生まれ、これほどまでに高まるのか。『ネットはなぜいつも揉めているのか』(めっちゃ面白い)ほか、近年の研究を参照しながら、私自身の取材経験や実感も踏まえて対話できればと思います。
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jbpress.ismedia.jp/articles/-/8...
第三者委員会の調査報告書を読む後編。就任半年後には既に問題が指摘されていた「新県政推進室」の密室性と側近政治について、あらためて。「個人の資質」で済ませず、組織の問題を考えるのは重要ですが、昨日の会見のモンスターぶりを見てると、それも虚しく…
jbpress.ismedia.jp/articles/-/8...
第三者委員会の調査報告書を読む後編。就任半年後には既に問題が指摘されていた「新県政推進室」の密室性と側近政治について、あらためて。「個人の資質」で済ませず、組織の問題を考えるのは重要ですが、昨日の会見のモンスターぶりを見てると、それも虚しく…
副知事はじめ県幹部は第三者委報告を受け入れて、告発文書は外部公益通報であることを認め、元県民局長の処分を取り消すよう必死で説得したというが、結局、斎藤氏が独断で違法性認めず。しかも個人の見解なのに「県の見解」と説明。法と良識、公職者の責任よりも、支持者やSNS世論を拠り所とする県政トップ。
副知事はじめ県幹部は第三者委報告を受け入れて、告発文書は外部公益通報であることを認め、元県民局長の処分を取り消すよう必死で説得したというが、結局、斎藤氏が独断で違法性認めず。しかも個人の見解なのに「県の見解」と説明。法と良識、公職者の責任よりも、支持者やSNS世論を拠り所とする県政トップ。
↑このへんのことを、今日のルポではこう書いた。↓
2時間の会合は、まるでSNS空間のようだった。見たくない情報は遮断する。同じような意見ばかりが飛び交い、共鳴する。情報を偏らせるフィルターバブルやエコーチェンバーが、そこに現出していた。
↑このへんのことを、今日のルポではこう書いた。↓
2時間の会合は、まるでSNS空間のようだった。見たくない情報は遮断する。同じような意見ばかりが飛び交い、共鳴する。情報を偏らせるフィルターバブルやエコーチェンバーが、そこに現出していた。
会の模様は以下に動画がある。ちょうど1時間ぐらいから万博協会の副事務総長(経産官僚)が登壇し、「万博会場の楽しみ方」というプレゼンをする。このあたりとか出展企業の話を聞いて感じたことを、当日Xに書いたのが以下の投稿だった。
www.youtube.com/watch?v=EJ4c...
会の模様は以下に動画がある。ちょうど1時間ぐらいから万博協会の副事務総長(経産官僚)が登壇し、「万博会場の楽しみ方」というプレゼンをする。このあたりとか出展企業の話を聞いて感じたことを、当日Xに書いたのが以下の投稿だった。
www.youtube.com/watch?v=EJ4c...
どんな非常事態でも、人命がかかっていても、実際に人命が失われても、組織のルールを逸脱してはいけない、上意に背いてはならない、人命尊重という「感情的な」理由で動いてはいけない……そう考える人たちが数多くいる限り、事故や災害時の救援活動は「ルール違反」「税金の無駄遣い」と批判され、「改革」と称する強権的管理は支持され続けるだろう。
どんな非常事態でも、人命がかかっていても、実際に人命が失われても、組織のルールを逸脱してはいけない、上意に背いてはならない、人命尊重という「感情的な」理由で動いてはいけない……そう考える人たちが数多くいる限り、事故や災害時の救援活動は「ルール違反」「税金の無駄遣い」と批判され、「改革」と称する強権的管理は支持され続けるだろう。
だが、強権的な改革が「ちょうどいい」ところで止まることはない。改革者は改革を止めることができない。必ず止まれなくなって、組織を過剰に締め上げ、構成員を委縮させ、自主性や闊達な議論を奪う。いわゆる「風通しの悪い」組織にしてしまう。
いま社会を賑わせ、自分も取材している兵庫県庁の問題も然りだ。斎藤元彦知事と側近の強権的組織マネジメントを、望ましい「改革」と支持する人たちは今でも大勢いる。行き過ぎていると、彼らは考えない。
だが、強権的な改革が「ちょうどいい」ところで止まることはない。改革者は改革を止めることができない。必ず止まれなくなって、組織を過剰に締め上げ、構成員を委縮させ、自主性や闊達な議論を奪う。いわゆる「風通しの悪い」組織にしてしまう。
いま社会を賑わせ、自分も取材している兵庫県庁の問題も然りだ。斎藤元彦知事と側近の強権的組織マネジメントを、望ましい「改革」と支持する人たちは今でも大勢いる。行き過ぎていると、彼らは考えない。
「なぜ私たちはこんなことになってしまったのか……。痛切に反省し、真剣に考えよう。そういう意味で、この写真を正面に展示しています」
『軌道』新潮文庫版p.355
経済合理性という名の「コスパ原理主義」と上意下達の「組織マネジメント原理主義」の奴隷となることで、組織は人間性を失う。事故や災害などの緊急事態においてすら、コスト管理や命令の有無が気になって自らの判断で動けなくなる。コスパや上意に背けば罰せられるからだ。
「なぜ私たちはこんなことになってしまったのか……。痛切に反省し、真剣に考えよう。そういう意味で、この写真を正面に展示しています」
『軌道』新潮文庫版p.355
経済合理性という名の「コスパ原理主義」と上意下達の「組織マネジメント原理主義」の奴隷となることで、組織は人間性を失う。事故や災害などの緊急事態においてすら、コスト管理や命令の有無が気になって自らの判断で動けなくなる。コスパや上意に背けば罰せられるからだ。
事故列車には出勤途中のJR西の運転士が2人乗っていたが、脱線直後に職場へ連絡すると、「遅れずに出勤するように」と言われ、救助活動に加わることなく現場を離れ、通常の運転業務に就いていた。
事故現場では懸命の救助作業が行われたが、当のJR社員たちはそこに加わらなかった。青い作業着に黄色いヘルメットの数十人が、指示を待つのか、とどまれと命じられたのか、付近で佇む模様が報道写真に残っている。
事故列車には出勤途中のJR西の運転士が2人乗っていたが、脱線直後に職場へ連絡すると、「遅れずに出勤するように」と言われ、救助活動に加わることなく現場を離れ、通常の運転業務に就いていた。
事故現場では懸命の救助作業が行われたが、当のJR社員たちはそこに加わらなかった。青い作業着に黄色いヘルメットの数十人が、指示を待つのか、とどまれと命じられたのか、付近で佇む模様が報道写真に残っている。
ここで思い出したのが『軌道』で書いたJR福知山線事故、ちょうど20年前のJR西日本という組織の風土だ。国鉄の放漫経営、労組の専横に手を焼き、これを排除するために民営化したJR、とりわけその先導役だった井手正敬が君臨したJR西では、上意下達の組織体制を徹底し、コスト管理と売上増を至上命題とした。
ここで思い出したのが『軌道』で書いたJR福知山線事故、ちょうど20年前のJR西日本という組織の風土だ。国鉄の放漫経営、労組の専横に手を焼き、これを排除するために民営化したJR、とりわけその先導役だった井手正敬が君臨したJR西では、上意下達の組織体制を徹底し、コスト管理と売上増を至上命題とした。
それが、大災害という不測の事態においてすら、自治体間の支援・協力や現場職員の臨機応変な判断、救援物資になったペットボトル水事業の冗長性を認めない根拠になっている。
それが、大災害という不測の事態においてすら、自治体間の支援・協力や現場職員の臨機応変な判断、救援物資になったペットボトル水事業の冗長性を認めない根拠になっている。
「自主性や闊達って響きはいいが、負託を受けてない人間が税金を勝手に使ったらあかんでしょ」
「当時、公務員には文句言えない雰囲気があった。市職員はめちゃくちゃ裏金作ってたのに」
「黙っていても税収の入る自治体だからできたこと。民間企業なら業績は下がり潰れている」
「ほんまやは高コストの赤字事業だった。それを続ける方が異常」
代表的なのはこんな感じ。
「自主性や闊達って響きはいいが、負託を受けてない人間が税金を勝手に使ったらあかんでしょ」
「当時、公務員には文句言えない雰囲気があった。市職員はめちゃくちゃ裏金作ってたのに」
「黙っていても税収の入る自治体だからできたこと。民間企業なら業績は下がり潰れている」
「ほんまやは高コストの赤字事業だった。それを続ける方が異常」
代表的なのはこんな感じ。
www.nikkei.com/article/DGXN...
www.nikkei.com/article/DGXN...
(2本目投稿の引用で)こういう職員の自主性や闊達な空気を「組織マネジメント原理主義」の橋下市長をはじめ維新の首長・議員らは、条例や人事により潰していった。市職員や労組に問題がなかったとは言わない。だが、公務員バッシングを過剰に煽り、委縮させた。「ほんまや」も橋下氏が製造をやめさせた。
(2本目投稿の引用で)こういう職員の自主性や闊達な空気を「組織マネジメント原理主義」の橋下市長をはじめ維新の首長・議員らは、条例や人事により潰していった。市職員や労組に問題がなかったとは言わない。だが、公務員バッシングを過剰に煽り、委縮させた。「ほんまや」も橋下氏が製造をやめさせた。
雪の中を走る大阪市バスの有名な写真は、当時の交通局職員が金曜夜に支援要請を受け、独自判断で救援物資を積んで出動したもの。「帰ったら一緒に怒られましょか」と。そういう職員の自主性を平松市長は高く評価していた。ちなみに、平松氏が訪ねた避難所には市水道局の水「ほんまや」が積んであった。
雪の中を走る大阪市バスの有名な写真は、当時の交通局職員が金曜夜に支援要請を受け、独自判断で救援物資を積んで出動したもの。「帰ったら一緒に怒られましょか」と。そういう職員の自主性を平松市長は高く評価していた。ちなみに、平松氏が訪ねた避難所には市水道局の水「ほんまや」が積んであった。