ライバルの大の里に対してはひじょうに分が良い。九月場所の決定戦では惜敗したものの、本割では殆ど一方的と言える程の戦績を残している。ひじょうに合口の悪かった髙安、阿炎、熱海富士といった力士たちに対しても以前の様な苦手意識は無くなっている。現時点で一方的にやられているのは安青錦ぐらいのものだが、いつまでも負けっ放しということはなかろう。調子さえ万全ならば、来場所の優勝候補の筆頭にしても良いぐらいの実力は既にある。

スタジオジブリの鈴木敏夫が何かのインタビューで「宮崎駿作品のヒロインの原型は芦川いづみ」と語っていたことを覚えている。宮崎アニメの熱心な観客ではないのでそこまで深読みしたことはなかったけれど、そう言われてみれば成程という気がする。若き頃の宮崎駿は全盛期の芦川いづみのファンだったのだろう。年齢的に芦川いづみは宮崎駿の少し上。宮崎にとっては憧れの銀幕スターだったに違いない。

ただ宮崎駿は、純真無垢で健気、あるいは薄幸の美少女といったイメージの芦川いづみに魅力を感じていたのではないだろうか。

最近はコミカルな芦川いづみも再評価されている。個人的にはこちらの方が本人のイメージに合っていたと思う。

安青錦が初優勝。これで場所後の大関昇進は確定と言って間違いないだろう。

豊昇龍は立ち合いは良かった。しかし同じ相手にここまで負けが続くのは、合い口が悪いとしか言い様がない。

豊昇龍としては意地でも負けられんだろう。その為には昨日のような中途半端な立ち合いは禁物。しっかり踏み込んで突き放しにいくべき。

怪我の程度がどれほどのものなのかは全く分からないが、ここで無理をすれば師匠と同じく短命横綱になりかねない。休場は賢明な判断だと思う。