野口良平
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経験の場としての読むこと、書くこと、つぶやくこと。 (告知などもここでします。) 新刊『列島哲学史』(みすず書房)、よろしくお願いいたします。 著書に『「大菩薩峠」の世界像』(平凡社)、『幕末的思考』(みすず書房)、訳書にルイ・メナンド『メタフィジカル・クラブ』、マイケル・ワート『明治維新の敗者たち』(みすず書房)ほか。 写真は、四万十川に架かる沈下橋の一つです。
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哲学の授業(遠隔)で、『ちくま哲学の森別巻 定義集』(筑摩書房)に収録されているさまざまな言葉について、学生から寄せてもらった定義を集めたものを画面でみながら考える、ということをやってみた。「愛」、そして「馬鹿」についてこうして考える時間をもてたのは、誰よりも自分自身にとって貴重な経験だった。
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 ベン・ラーナー『トピーカ・スクール』(川野太郎訳、明庭社)を読み終える。
 全編の語りが悲鳴という大理石でできていて、最後にそこに雨が一粒、二粒と滴り落ちてくるようにも感じられる。錯覚かもしれないのだが、白岩英樹さんの力のこもった解説も、その雨滴のよう。
 私がこの作品と比べてみたくなったのは、夢野久作『ドグラ・マグラ』。ディベートは所詮、議論や対話のフェイクでしかない。そんな科学はやめてください、というアンポンタン・ポカンくんの声が、向こうからこだましてくるようだった。
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この列島でいえば、太夫と才蔵(ツッコミとボケ)の万歳(漫才)芸。これと、中国の掛け合い芸の「偶語」、それにイギリスの「パンチとジュディ」の共通点と違いの両方を、人類の哲学史というものを思い描く一つの手がかりとして考えてみたい。
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『列島哲学史』(みすず書房)、いよいよ刊行の運びとなりました。
2500年の歩みの意味を探る試み。
どうぞよろしくお願いいたします。
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『戦争と漫画』とてもいいアンソロジーだった。与えられたのは短い紙幅だったけど、思い切って三冊を総合するかたちで書評した。
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お知らせです。
11/23に京都・京大地塩寮(YMCA会館)で開催されるシンポジウム「加藤典洋をどう考えるか」(編集グループ〈SURE〉主催)で、基調講演をつとめることになりました。
よろしければ、ぜひお越しくださいませ。

講演と討議 「加藤典洋をどう考えるか」|編集グループ〈SURE〉 share.google/2sf4eGRGL9ok7C…
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 今日の『べらぼう』では、光格天皇の「尊号問題」、紀州治貞に本居宣長が献呈した『玉くしげ』の話がちらりと出てきた。松平定信の厳格すぎる姿勢は、封建制度そのものの解体に対する必死の抗いの表現だったのだろう。
 この先、蔦重が宣長に会いに松坂に行った話や、失職する定信がロシアから帰還した大黒屋光太夫を間近で見る話などが出てくると面白いのだが。
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『ヘンリー・ソロー日記 1852年』山口晃訳(木菟書房)を拝受。全876頁、約830gのヴォリューム。ですので、少しずつ読み進めることも考えましたが、ソローの過剰な集中にならって、一気呵成に。ソローは関係性から物事を捉え、徹底して関係性に生きる人間だった(だからエマソンとの仲違いに悩んだ)!

エマソンの思想を生活の文脈に置き換え、「森羅万象(ユニヴァース)」との関係性で継承したソロー。彼にとっては「天性(ジーニアス)」さえ、個人の所有物ではなく、私たち「共通の特典」でした。自然と詩、思索と実践、花とハチ、人と人。関係性を捉えるために「凝視」するのではなく「眺める」。
『ヘンリー・ソロー日記 1852年』山口晃訳(木菟書房)の書影📚 ソローのてになる鳥の挿絵がたまらない!
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なるほど。ご紹介くださり、こちらこそありがとうございます😄
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ある話し合いのサークルで鶴見俊輔が、ソローのcivilを「礼節ある」とし、「礼節ある不服従」と訳していたのを聞いたことがあります。
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山口晃『歩く人ソロー』(虹霓社)を拝受。悠々と「境界」をまたぐ自由を謳歌したかと思うと、母校ハーバードの図書館を利用させてくれるよう総長に直談判し――総長が折れて、司書に貸し出しを許可した――「異教」の法典を全身で読む。兄の死に際しては、死ぬべきは自分だったと罪の意識と対峙する。

独善的な蛮行として誤解されがちな「市民的不服従」に関しても、「憎しみではなく、礼節、共同の空間」を尊重したソローには、明らかに超絶主義者とプラグマティストを架橋する言動が息づいています――ソローを収監した収税吏さえ「彼は最も気品ある囚人だった」と誇らしげに語っていたといいます。
山口晃『歩く人ソロー』(虹霓社)の書影📚
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近鉄・飛鳥駅近くの欽明天皇陵へ。
拙著『列島哲学史』(みすず書房)では、日本書紀に記されている欽明天皇の言葉に、列島の文字に残された最初の哲学的な問いを見てとっています。
思うところの多いひとときでした。
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グラングリーン大阪で開催中の坂本龍一展へ。
沈黙、音、音楽。「声」、そして言葉への遠く長い暗渠をたどる行程。
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マイケル・ワート『明治維新の敗者たち――小栗上野介をめぐる記憶と歴史』野口良平訳
歴史は勝者により書かれる。小栗を巡る語りを明治から平成まで追い、敗者への公正さを要求した人びとが「勝てば官軍、負ければ賊軍」式の明治政府史観に、いかに抗ってきたかを跡づける。
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2025/9/18 OUT!!!

野口良平『列島哲学史』みすず書房
amzn.to/4pyyutv

中国・欧米という強大文明の辺境にある日本で、世界像のゆらぎは世界最大級だった。そこで成る哲学には、強国本位に普遍がイデオロギー化することに抗い、普遍に対する新しい考えを生む可能性があった。古代から現代まで列島哲学を辿る初の試み。
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先週手にした本たちです。

先日、大学の生協で野口良平『列島哲学史』(みすず書房、2025)を手にして、帰りの電車で読み始めたところ、巻頭の課題設定や論の組み立てに引き込まれ、気がついたら間違った電車に乗ったまま見知らぬ場所に到着しておりました。
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白岩さん、さっそくお読みくださり、ありがとうございます。
「打ち捨てられた〈誤りうること=可誤性〉」の系譜への注目をくみ取っていただけたことは、望外の仕合わせでした。
深く御礼申し上げます。
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野口良平『列島哲学史』(みすず書房)を拝受。かつて中江兆民は「我が日本、古より今に至るまで哲学なし」と断じました。彼の批判を起点に、自らの哲学を再定義し、日本を「列島」として捉え直す稀有な哲学史。

「人間が世界像のゆらぎを経験した際に、自分ともう一人の自分、自分と他人(たち)との対話を通して、自分の視野を育て、態度を整えていく努力。またその努力を支えうる方法。それを私は哲学と定義する」――敗者の経験や中間地帯の声を両掌で受けとめ、古代から仏教伝来を経て、法然・親鸞・『徒然草』から、福沢・兆民・透谷・鶴見俊輔へ。
野口良平『列島哲学史』(みすず書房)の書影📘
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列島の思索の軌跡を縦横無尽にたどりながら、中央文明に標準化された「普遍」に抵抗し、下からの普遍性を縫い直す。著者はその途次で、打ち捨てられた〈誤りうること=可誤性〉を一つひとつ丹念に拾い上げていきます。揺らぎをくぐった対話と生成の先にある「列島哲学」とは回復の言葉でもあるのでしょう。「より開かれたもう一つのロゴス」へ!
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野口良平『列島哲学史』(みすず書房)を拝受。かつて中江兆民は「我が日本、古より今に至るまで哲学なし」と断じました。彼の批判を起点に、自らの哲学を再定義し、日本を「列島」として捉え直す稀有な哲学史。

「人間が世界像のゆらぎを経験した際に、自分ともう一人の自分、自分と他人(たち)との対話を通して、自分の視野を育て、態度を整えていく努力。またその努力を支えうる方法。それを私は哲学と定義する」――敗者の経験や中間地帯の声を両掌で受けとめ、古代から仏教伝来を経て、法然・親鸞・『徒然草』から、福沢・兆民・透谷・鶴見俊輔へ。
野口良平『列島哲学史』(みすず書房)の書影📘
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『列島哲学史』(みすず書房)、いよいよ刊行の運びとなりました。
2500年の歩みの意味を探る試み。
どうぞよろしくお願いいたします。
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【新刊】野口良平『列島哲学史』もし人間が一人きりで生きていくことができるなら、哲学を必要とすることはないだろう。強大文明の辺境としての列島で成った哲学を古代から現代まで辿る。「上からの普遍性」に拮抗する「下からの普遍性」の系譜を掘り起こしていく試み。9/16配本
www.msz.co.jp/book/detail/...
書籍『列島哲学史』の写真。帯には以下の文章が書かれている。

もし人間が一人きりで生きていくことができるなら、哲学を必要とすることはないだろう。他者との関係が生じ、それまでの世界像がゆらぎを経験せざるをえなくなったとき、哲学ははじまる。インド、中国、ヨーロッパ、米国という強大文明の辺境にある日本列島で、世界像のゆらぎは世界最大級だった。そこでうまれる哲学には、中央文明本位に普遍がイデオロギー化することに抗い、普遍に対する新しい考え方を構想する可能性があった。古代から現代まで列島哲学の歴史をたどる初の試み。
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長瀬海「僕と『先生』」の第10回(『群像』10月号)を読む。戦中でも戦後でもない、ポスト戦後世代にとっての現在、過去、未来の像は何をよりどころに、どう描きうるのか、という問題の根をつかみだそうとするしぐさ。筆者によって選ばれた文体の荒々しさと初々しさに、やはりポスト戦後世代の読者である自分が、批評を受けている感じを持つ。
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 『列島哲学史』(みすず書房)の見本が、私のもとにも届きました。
 木下悠さんに装丁を手がけていただいた幸運を噛みしめています。
 裏表紙のデザインも斬新。ぜひご期待ください。
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【近刊】野口良平『列島哲学史』
見本が出来上がりました。9月16日刊行予定です。
www.msz.co.jp/book/detail/...
書籍『列島哲学史』の写真。帯には以下の文章が書かれている。

もし人間が一人きりで生きていくことができるなら、哲学を必要とすることはないだろう。他者との関係が生じ、それまでの世界像がゆらぎを経験せざるをえなくなったとき、哲学ははじまる。インド、中国、ヨーロッパ、米国という強大文明の辺境にある日本列島で、世界像のゆらぎは世界最大級だった。そこでうまれる哲学には、中央文明本位に普遍がイデオロギー化することに抗い、普遍に対する新しい考え方を構想する可能性があった。古代から現代まで列島哲学の歴史をたどる初の試み。
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【近刊】野口良平『列島哲学史』
見本が出来上がりました。9月16日刊行予定です。
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書籍『列島哲学史』の写真。帯には以下の文章が書かれている。

もし人間が一人きりで生きていくことができるなら、哲学を必要とすることはないだろう。他者との関係が生じ、それまでの世界像がゆらぎを経験せざるをえなくなったとき、哲学ははじまる。インド、中国、ヨーロッパ、米国という強大文明の辺境にある日本列島で、世界像のゆらぎは世界最大級だった。そこでうまれる哲学には、中央文明本位に普遍がイデオロギー化することに抗い、普遍に対する新しい考え方を構想する可能性があった。古代から現代まで列島哲学の歴史をたどる初の試み。
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映画『金子文子 何が私をこうさせたか』(浜野佐知監督、菜葉菜主演)の特報が解禁になったようですね。

もうじき刊行される拙著『列島哲学史』(みすず書房)でも、金子文子をとりあげています。

2026年2月より公開とのこと。心から楽しみにしています。

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