白岩英樹 SHIRAIWA Hideki
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大学教員. 『講義 アメリカの思想と文学』白水社, 2023. 共著『ぼくらの「アメリカ論」』夕書房, 2024. など. 『ゲンロン』『群像』『ユリイカ』『現代詩手帖』等に寄稿. 2025-26年度は書き物を小脇に抱えながら、公務の森をさまようことになりそうです🐈 https://www.hanmoto.com/bd/search/top?author=%E7%99%BD%E5%B2%A9%E8%8B%B1%E6%A8%B9
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たっぷり届いてすでにお腹いっぱい😂
連休はひとり読書合宿するのが楽しみです😊
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 ベン・ラーナー『トピーカ・スクール』(川野太郎訳、明庭社)を読み終える。
 全編の語りが悲鳴という大理石でできていて、最後にそこに雨が一粒、二粒と滴り落ちてくるようにも感じられる。錯覚かもしれないのだが、白岩英樹さんの力のこもった解説も、その雨滴のよう。
 私がこの作品と比べてみたくなったのは、夢野久作『ドグラ・マグラ』。ディベートは所詮、議論や対話のフェイクでしかない。そんな科学はやめてください、というアンポンタン・ポカンくんの声が、向こうからこだましてくるようだった。
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ハイデガーの「たてる・すまう・かんがえる」は「ぼどく、たかる、すまう」へ解体され、培養肉を問う倫理にも、摩擦と抵抗が差し挟まれる。「作り手と受け手と壊し手」を攪拌する著者の手つきに、認識の地平をも〈分解/溶解〉される思いがしました。大学・学問の可能性は〈交感/交換〉に宿っている!
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藤原辰史『生類の思想――体液をめぐって』(かたばみ書房)を拝受。いわゆる「環境問題」の背後に潜む差別と貧困の構造を解きほぐし、動物・植物・微生物、さらには書物をも「生類」として捉え直すダイナミックな視座が展開されます。その際、媒介となるのが「畏怖すべき自然の結晶」とされる体液。

皮膚の内側を流れているあいだは自己として認識される体液も、いつかは例外なく外へ漏れ出します。つまり、かつて自己だったものが他者化する。その刹那にこそ、「ケア」が生まれる! 石牟礼道子を反復するのではなく、歴史学を滑走路として、生物学・建築・食文化へと思想を分散させる著者。
藤原辰史『生類の思想――体液をめぐって』(かたばみ書房)の書影📗
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店主さんも入れて、三票獲得ですね!
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拙著『講義 アメリカの思想と文学』(白水社)や、共著『ぼくらの「アメリカ論」』(夕書房)、解説を担当した『トピーカ・スクール』川野太郎訳(明庭社)に加え、共著『ユニバーサル文学談議』(作品社)まで並んでいたのには、驚きを通り越して感動を覚えました、泣。ますます時代に必要とされる本屋さん!
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出張の隙間を縫って、東大前駅そばの「本の店 & company」さんへ。魅惑的な本の「けもの道」を周回しつつ書棚を眺めていたら、小脇に抱えられないくらいの本を手にとっていました。いとうせいこうさんに石牟礼道子&鶴見和子、徐京植さんにタナハシ・コーツと公民権運動、そして「歩く」!

「根拠なく断定的に決めつける本、攻撃的な内容の本、我の強い本には、ご遠慮願っています。ヘイト本は、タイトルに入っている時点でNGだから『店の棚にヘイト本を置けるだろうか』なんて、悩むわけもありません。...どこかに柔らかさを残したものを置くようにしています」。
t.co/AQnLLxWnDf
いとうせいこうさんに石牟礼道子&鶴見和子、徐京植さんにタナハシ・コーツと公民権運動、そして「歩く」本たち📚
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"『トピーカ・スクール』作者の長篇第二作"

"『ニューヨーク・タイムズ』紙が選ぶ21世紀のベスト100冊に選出された、「新しい古典」とも呼びうるベン・ラーナーの飛躍作"

ベン・ラーナー/ 木原善彦 訳 『10:04 〈白水Uブックス〉 』
www.hakusuisha.co.jp/book/b669397...
U266 10:04 - 白水社
『トピーカ・スクール』作者の長篇第二作『ニューヨーク・タイムズ』紙が選ぶ21世紀のベスト100冊に選出された、「新しい古典」とも呼びうるベン・ラーナーの飛躍作。
www.hakusuisha.co.jp
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「大移動」やハーレム&ブラック「ルネサンス」、「急進的マルーン活動」等々、ハーンさんの的を射た解説で、榎本さんの言葉、ハートマンが照射する「空白」が際立つように感じました。すばらしいお仕事をおふくわけくださり、ありがとうございます😊
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20世紀初頭の時代背景や思潮、さらには「批評的作話」を説くハーンさんの解説はつきづきしく、榎本さんの翻訳と訳者あとがきは、まさに「痛めつけられた人間の経験を内部から描こうとする」生と実験そのもの。奔放に読みあうことも、きっと「一つの政治的なアクティヴィズム」になるはずです。ぜひ!
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S. ハートマン『奔放な生、うつくしい実験』榎本空訳、ハーン小路恭子翻訳協力/解説(勁草書房)を拝受。『母を失うこと』(晶文社)で、奴隷制に引き裂かれた黒人女性たちの声を響かせたハートマン。本書では、つねに〈経済・人種・性〉の三重の暴力に晒された「黒い少女たち」の生と実験を呼び戻します。

プランテーションからの逃亡は、人類の実験としての「ゼネラルストライキ」であり、制度への抵抗だった。だが、奴隷制は都市のゲットーにまで忍び寄る。それでも、音と身体による「親密な黒々とした生の革命の反復」がやむことはなかった。「あたしはここにいる」! 困惑のうちに覚醒するデュボイス。
S. ハートマン『奔放な生、うつくしい実験』榎本空訳、ハーン小路恭子翻訳協力/解説(勁草書房)の書影📕
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nat0706.bsky.social
noteに書き散らしている感想文を米文学の白岩教授に引用していただき舞い上がってます🪽
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リレーエッセイさながらの「読書記録」が綴られています。著者は日英仏翻訳者のNatさん。拙著『アメリカの思想と文学』(白水社)と関連づけながら、加速するような筆致です!

「尊厳を傷つけられた人間の怒りのエネルギーは、途方もなく大きい。女たちは、怒りがあるうちは破局(break)という最悪の事態さえも回避できる、と安堵します。この甚大なエネルギーはやがて、「怒りの葡萄」を実らせるに違いないのです。」――Natさん、ありがとうございます😭

note.com/nat_kc/n/ne9...
【読書記録】「あなたがいまここにいないからわたしはどこにでもいく」白岩英樹 ゲンロン18|Nat
「あなたがいまここにいないからわたしはどこにでもいく」白岩英樹 (ゲンロン18/2025/05、「特集:一族の想像力」所収) 《スタインベックの『怒りの葡萄』の声》 1930年代のアメリカ。オクラホマの農民ジョード一家は、干ばつや砂嵐で荒廃した農地を追い出され、カリフォルニアに到着すると今度は大雨に見舞われるという、過酷な運命をたどります。 苦難の道行の末に、息をせず産み落とされた赤子が、もうひ...
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Natさんから反響するお声に、相互的に思索し、書くことの意義をあらためて感じさせられています。容易に断絶が選ばれるこの時代にあって、それでもなお響きあいつづける関係の稀少さと滋味! 本当にありがとうございます😊
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リレーエッセイさながらの「読書記録」が綴られています。著者は日英仏翻訳者のNatさん。拙著『アメリカの思想と文学』(白水社)と関連づけながら、加速するような筆致です!

「尊厳を傷つけられた人間の怒りのエネルギーは、途方もなく大きい。女たちは、怒りがあるうちは破局(break)という最悪の事態さえも回避できる、と安堵します。この甚大なエネルギーはやがて、「怒りの葡萄」を実らせるに違いないのです。」――Natさん、ありがとうございます😭

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【読書記録】「あなたがいまここにいないからわたしはどこにでもいく」白岩英樹 ゲンロン18|Nat
「あなたがいまここにいないからわたしはどこにでもいく」白岩英樹 (ゲンロン18/2025/05、「特集:一族の想像力」所収) 《スタインベックの『怒りの葡萄』の声》 1930年代のアメリカ。オクラホマの農民ジョード一家は、干ばつや砂嵐で荒廃した農地を追い出され、カリフォルニアに到着すると今度は大雨に見舞われるという、過酷な運命をたどります。 苦難の道行の末に、息をせず産み落とされた赤子が、もうひ...
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サイディヤ・ハートマン『奔放な生、うつくしい実験』発売となりました。どうぞよろしくお願いします。
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kshearn.bsky.social
本日発売です。よろしくお願いします。
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【新刊】『奔放な生、うつくしい実験』(サイディヤ・ハートマン著 榎本空訳 ハーン小路恭子翻訳協力・解説)取次搬入しました。
20世紀初頭のゲットー、若い黒人の女たちは自由に生きたいと抗った。生きることそのものを芸術とする、親密で奔放な彼女たちの物語
www.keisoshobo.co.jp/book/b101452...
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さよにゃら九月、またたび十月。あくびとともに新学期(たのしみ!)😹
なにかを寂しそうに見上げる猫🐈 大きな欠伸をする猫🥱
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ソロー日記(全12巻)翻訳出版プロジェクトの2冊目。ということは、まだ10冊も読める......全巻+2冊が無事に刊行されますように!ソローとの関係性から(最良の意味で)過剰に言葉を紡ぐ山口さん、両者の関係性から生じる果実を私たちに届けようと(〃)過剰に献身される版元の古屋さんにエールを!
ソロー日記(全12巻)翻訳出版プロジェクトの詳細が記されたサンプル版。最終巻は2033年夏に刊行予定、「余力と時間」がある際は、『ソロー書簡集の翻訳、『コンコード川とメリマック川の一週間』の改訳版も刊行される旨が書かれています📚
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『ヘンリー・ソロー日記 1852年』山口晃訳(木菟書房)を拝受。全876頁、約830gのヴォリューム。ですので、少しずつ読み進めることも考えましたが、ソローの過剰な集中にならって、一気呵成に。ソローは関係性から物事を捉え、徹底して関係性に生きる人間だった(だからエマソンとの仲違いに悩んだ)!

エマソンの思想を生活の文脈に置き換え、「森羅万象(ユニヴァース)」との関係性で継承したソロー。彼にとっては「天性(ジーニアス)」さえ、個人の所有物ではなく、私たち「共通の特典」でした。自然と詩、思索と実践、花とハチ、人と人。関係性を捉えるために「凝視」するのではなく「眺める」。
『ヘンリー・ソロー日記 1852年』山口晃訳(木菟書房)の書影📚 ソローのてになる鳥の挿絵がたまらない!
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ある話し合いのサークルで鶴見俊輔が、ソローのcivilを「礼節ある」とし、「礼節ある不服従」と訳していたのを聞いたことがあります。
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山口晃『歩く人ソロー』(虹霓社)を拝受。悠々と「境界」をまたぐ自由を謳歌したかと思うと、母校ハーバードの図書館を利用させてくれるよう総長に直談判し――総長が折れて、司書に貸し出しを許可した――「異教」の法典を全身で読む。兄の死に際しては、死ぬべきは自分だったと罪の意識と対峙する。

独善的な蛮行として誤解されがちな「市民的不服従」に関しても、「憎しみではなく、礼節、共同の空間」を尊重したソローには、明らかに超絶主義者とプラグマティストを架橋する言動が息づいています――ソローを収監した収税吏さえ「彼は最も気品ある囚人だった」と誇らしげに語っていたといいます。
山口晃『歩く人ソロー』(虹霓社)の書影📚
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さすが鶴見さん、そこまでほぐされていたんですね! 本書にも「市民的礼節」との試訳がありました。野口さん、貴重なエピソードをありがとうございます😊
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自らソローライフを実践する1945年生まれの著者が熱中するあまり、「顔をしかめる編集者もいた」と述懐する「解説」を加筆修正・解題し、書き下ろしを収録。著者が語る「涙を感じるほどの切実さ」の系譜を、エマソン-ソローを起点に編んだ『講義 アメリカの思想と文学』(白水社)と併せて、ぜひ🙏📚
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山口晃『歩く人ソロー』(虹霓社)を拝受。悠々と「境界」をまたぐ自由を謳歌したかと思うと、母校ハーバードの図書館を利用させてくれるよう総長に直談判し――総長が折れて、司書に貸し出しを許可した――「異教」の法典を全身で読む。兄の死に際しては、死ぬべきは自分だったと罪の意識と対峙する。

独善的な蛮行として誤解されがちな「市民的不服従」に関しても、「憎しみではなく、礼節、共同の空間」を尊重したソローには、明らかに超絶主義者とプラグマティストを架橋する言動が息づいています――ソローを収監した収税吏さえ「彼は最も気品ある囚人だった」と誇らしげに語っていたといいます。
山口晃『歩く人ソロー』(虹霓社)の書影📚
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岸本佐知子さん翻訳のマーガレット・アトウッド『ダンシング・ガールズ』(白水社)を拝受。全篇に通奏低音のように響くのは、「選ばれた(エクスクルーシヴ)」者と「排除された人々(エクスクルーディド)」との緊張。仮構の現実に覆われていた地層が、いつしか横へ滑り出し、新たな断層を見せつける。

ジェンダー規範や異能力性、言語ヒエラルキーや階級構造が交わる界面で描かれる愛や善意。それらはあくまで個人的なものです。が、戦火のいま読み直すと、新たな社会分断の導線や潜在的な火種を予感せずにはおれません。短篇ならではの巧みに満ちた待望の復刊。『侍女の物語』も読み返さねば!
岸本佐知子さん翻訳のマーガレット・アトウッド『ダンシング・ガールズ』(白水社)の書影🦢📕
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公務出張の合間を縫って、亡父の故郷・三春町の自由民権記念館を初訪。コロナ禍に高知へ着任して以来、逆輸入的に知った河野弘中。板垣退助や植木枝盛との交流、内戦-戊辰戦争時の無血開城と、死後の大戦-WWII時に受けた非難、自由民権運動と日比谷焼き討ち事件での講和反対演説。

内戦や大戦への扉が暴力的に開かれつつあるいま、彼の人生から切り離された岐路や彼が死後に受けた非難を凝視することで、リベラリズムの別の可能性をも掘り起こせるように感じています。もちろん、反面教師的な側面を大いに含めて。閉ざされた近代史を、福島と高知の両岸から。またうかがいます!