#哲学史
『タコの心身問題』『メタゾアの心身問題』の著者ピーター・ゴドフリー=スミス先生に、哲学者の下西風澄さん(『生成と消滅の精神史』著者)が対話的なインタビューをおこなった記事がウェブメディアの「DISTANCE.media」で公開されています。充実の内容です。
distance.media/article/2025...
November 10, 2025 at 2:07 AM
誰もそれについて言及してないけど実はカンギレム先生の「反射」概念をどう魔改造するかが、この本の最大の見せ場なのです。王道哲学史では悪者にされがちなヒュームの原子論と連合説をなんとカンギレム先生の概念を魔改造して逆転させます。ドゥルーズ22歳!この熱い論文が初めて文庫で読める日がきました。あ、沈黙できんかったわ…w

『経験論と主体性 
ヒュームにおける人間的自然についての試論』
木田元/財津理 訳
ジル・ドゥルーズ 著
November 7, 2025 at 6:18 PM
酒井敏/小木曽哲/山内裕/那須耕介/川上浩司/神川龍馬/対談・山極寿一と越前屋俵太『京大変人講座』2019年

2017年からの公開講座をベースに書籍化。

【地球岩石学】学校では教えてくれない!恐怖の「地球46億史」
【サービス経営学】「お客さまは神さま」ではない!
【法哲学】安心、安全が人類を滅ぼす
【システム工学】人は「不便」じゃないと萌えない
【進化生物学】“単細胞生物”から、進化の極みが見えてくる
【地球物理学】未来はわからないけど、なるようになっている

経営サービス学がきっかけで手にしましたが、どれも興味深く、面白くて、わかりやすいです。これは良いものです。
November 3, 2025 at 2:22 PM
拙著『列島哲学史』(みすず書房)を、批評家の安藤礼二さんが今朝の沖縄タイムズ、山陰中央新報紙面で書評をしてくださった。

「著者は終章で列島哲学史をこのように記す。「自らの排他性に無自覚なロゴスの威力に屈せざるをえなかった劣位者が、その排他性に抗いながら、しかしロゴスそのものを否定するのではなく、より開かれたもう一つのロゴスをつくり育てようとする努力である」と」。

(続く)
November 1, 2025 at 2:22 PM
こちらの小村優太さんのゲスト回、とてもおもしろいお話でした。
翻訳(言語)と思想(思考)、「世界哲学史」は可能なのかといった話題に、「普遍とローカル」の対立軸が絡まって。
イスラム思想・アラビア哲学に関する具体的なお話もたくさん。「主体(基体)」「存在」をどう訳すかなど。

山本さん吉川さんの聞き手ぶり、お話の引き出しぶりもいつもながら素晴らしいです。
ツリーで参考著作など紹介してくださるのも、ありがたい。
前回の山口尚さんのゲスト回も大変おもしろく拝聴しました。「哲学の劇場」の恩恵を受ける日々です。
#哲学の劇場#小村優太 さんが登場! アラビア哲学/イスラーム思想との出会いから哲学史についての考え方、おすすめの入門法まで語っていただきました。 #哲劇

#244 #ゲスト回 #小村優太 アラビア哲学/イスラーム思想から見えてくるもの
YouTube youtu.be/uFb7WSF3kFU
ポッドキャスト creators.spotify.com/pod/profile/...
October 31, 2025 at 5:10 AM
功利主義とカント倫理学と大きく二方向が有る。西洋思想史、法哲学も。近代文明社会。/

功利だから善・正義だ という資本主義自由主義では人気の主流?思想と、
義務だから善・正義だ という法治・法の下の平等はカントの系統のはず。

この2つを使い分けてます人間は。

2022年8月6日

>西洋近代合理主義は人の社会の一部にしか適用できない手法(工学の領域くらいでは)。人は多くの場面でべつに科学的にも合理的にも行動しませんよ(文学の領域)。本邦は前近代人がいっぱいですからね。前近代は野蛮。 

2016年2月19日
x.com/hiruandon89/...
ひかる 工学趣味・科学趣味 換気中(コミュ障) on X: "功利主義とカント倫理学と大きく二方向が有る。西洋思想史、法哲学も。近代文明社会。/ 功利だから善・正義だ という資本主義自由主義では人気の主流?思想と、 義務だから善・正義だ という法治・法の下の平等はカントの系統のはず。 この2つを使い分けてます人間は。 https://t.co/4FS6zr1cBN" / X
功利主義とカント倫理学と大きく二方向が有る。西洋思想史、法哲学も。近代文明社会。/ 功利だから善・正義だ という資本主義自由主義では人気の主流?思想と、 義務だから善・正義だ という法治・法の下の平等はカントの系統のはず。 この2つを使い分けてます人間は。 https://t.co/4FS6zr1cBN
x.com
October 30, 2025 at 2:05 PM
『ジル・ドゥルーズの哲学――超越論的経験論の生成と構造』
山森裕毅 著、人文書院、2013
www.jimbunshoin.co.jp/book/b110260...

再読中です。
「ドゥルーズは哲学史家として、スピノザ、カント、ベルクソン、プルーストなどと格闘することで自らの思想を練り上げていった。本書では、それをもう一度哲学史に差し戻す。焦点となるのは、ドゥルーズ哲学前期ともいうべき、『経験論と主体性』から『差異と反復』(1968)までの15年間。その間の著作を…」

(2013年当時は、いまとは違って、ブログ(当時)に掲載できる画像サイズが小さかったので、このような書影に…)
October 27, 2025 at 2:33 AM
吉川浩満くんとお送りしているYouTubeチャンネルで、アラビア哲学/イスラーム思想がご専門の小村優太さんにお話を伺いました。

今回は、西洋に限らぬ世界の哲学史を視野に入れてみようという発想で、「アラビア哲学/イスラーム思想から見えてくるもの」と題して、小村優太さんにご登場いただきました。

小村さんご自身が、どんなふうにしてアラビア語やその方面の哲学・思想のほうへと進んでいかれたのかなど、この方面に馴染みのない方にも触れるきっかけとなるトピックも交えてあれこれ伺っています。

お楽しみいただけたら幸いです。

www.youtube.com/watch?v=uFb7...
#244 #ゲスト回 #小村優太 アラビア哲学/イスラーム思想から見えてくるもの
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October 26, 2025 at 10:18 AM
先日、山口尚さんに新著『現代日本哲学史』(青土社)のお話を伺った際、吉川浩満くんが『別冊宝島 わかりたいあなたのための現代思想・入門』(JICC出版局、1984)に触れたのを聞いて、たいそう懐かしく思って手にしてみたんでした。

などと、いちいちきっかけを述べなくてもよかりそうなものではありますが、それはともかく学生の時以来、35年ぶりくらいに手にしたかもしれません(後に文庫にもなっています)。

当時はよく分からないながら、ここに出てくる人の本をともかく探し集めて読むということを続けていくうちに、この方面の地図のようなものが脳裏にできていったと思います。

地図大事。
October 26, 2025 at 9:03 AM
#哲学の劇場#小村優太 さんが登場! アラビア哲学/イスラーム思想との出会いから哲学史についての考え方、おすすめの入門法まで語っていただきました。 #哲劇

#244 #ゲスト回 #小村優太 アラビア哲学/イスラーム思想から見えてくるもの
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October 24, 2025 at 8:03 AM
私は、この社会(とそこでの学問)のあり方に「第二極」というものがどうしても必要だと考え、その実現のために微力を尽したいと願い続けている者ですが、2500年のモノサシで測れば、その努力を始めるのに「遅すぎる」ということはない、とも考えています。それは、『列島哲学史』(みすず書房)を通して言いたかったことでもあります。
October 22, 2025 at 11:31 PM
『暴力論』『戦争論』(講談社)の著者高原到さんが、拙著『列島哲学史』(みすず書房)への力のこもった書評を、24日発売の『週刊金曜日』に書いてくださりました。自分の本の先にあるものを示唆していただいた思いです。あらためて襟を正すことができました。
October 23, 2025 at 1:03 PM
以上からわかるように、法学博士(JD; Juris Doctor)は当然、PhD(Philosophiae Doctor)ではない。ただ、ややこしいことに「(実践としてではなく)哲学として法学を学ぶ」というスタンスもあり、法制史や比較法学などはこちらに寄りやすい。かくして、法学専攻ではあるが、もってる学位はPhDであるといったパターンも存在する
October 20, 2025 at 3:09 AM
こちらの山口尚さんゲスト回、興味深く拝聴しました。本の読み方、人の思考と読み書きの実践の集積である「本」の捉え方という点でも、触発されるものがありました。濃い回。『現代日本哲学史』必ず読まねばという気持ちにさせられます。ぜひ。
今週の「人文的、あまりに人文的」第243回は、山口尚さんをゲストにお迎えして、『現代日本哲学史』(青土社、2025/08)について、吉川浩満くんとともに話を伺いました。

同書は1970年代以降の日本の哲学について、個別の哲学者の仕事を検討しながら、時代とともに移ろう大きな変遷を描いています。同書に登場する本の多くに目を通したことがありながら、このような歴史の筋を考えたことがなく、大いに目を洗われました。

山口さんの読み方、書き方についても話していただきました。読み書きにご関心のある向きもお楽しみいただけましたら幸いです。

www.youtube.com/watch?v=Pfid...
#243 #ゲスト回 #山口尚 『現代日本哲学史』(青土社)はいかに書かれたか?
YouTube video by 哲学の劇場
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October 15, 2025 at 1:55 AM
山口尚『現代日本哲学史』(青土社、2025)

下記は青土社にある同書の紹介ページです。
全18章の目次も示されています。

「登場する哲学者:廣松渉・大森荘蔵・埴谷雄高・池田晶子・永井均・小泉義之・左近司祥子・鷲田清一・中島義道・野矢茂樹・田島正樹・河野哲也・中岡成文・村上靖彦・大越愛子・森岡正博・野家啓一・高橋哲哉・竹村和子・柄谷行人・入不二基義・濵田恂子・藤田正勝・檜垣立哉・中島隆博」

www.seidosha.co.jp/book/index.p...
October 12, 2025 at 1:14 PM
今週の「人文的、あまりに人文的」第243回は、山口尚さんをゲストにお迎えして、『現代日本哲学史』(青土社、2025/08)について、吉川浩満くんとともに話を伺いました。

同書は1970年代以降の日本の哲学について、個別の哲学者の仕事を検討しながら、時代とともに移ろう大きな変遷を描いています。同書に登場する本の多くに目を通したことがありながら、このような歴史の筋を考えたことがなく、大いに目を洗われました。

山口さんの読み方、書き方についても話していただきました。読み書きにご関心のある向きもお楽しみいただけましたら幸いです。

www.youtube.com/watch?v=Pfid...
#243 #ゲスト回 #山口尚 『現代日本哲学史』(青土社)はいかに書かれたか?
YouTube video by 哲学の劇場
www.youtube.com
October 12, 2025 at 1:12 PM
本書の特徴を端的に物語っているのは、解題の見出し「理性の歴史ーー超越論哲学と否定神学」だろう。哲学史に関心がある人なら、この見出しに意外な思いを抱くに違いない。「超越論哲学」とは、カントとそれに続く思想家たちによって形成されたドイツ哲学の一大思想潮流で、最も近代哲学らしい主観性の論理を大規模に展開したものだ。一般的には、中世哲学には無縁の思考と考えられているが、常識とは異なり、超越論的思考の起源は中世にあるという主張が本書のモチーフのひとつとなっている。
October 11, 2025 at 9:14 AM
"物質性とは、人間と物質の関係性である"

"現代の哲学や社会学における「物質」への着目を背景に、古典主義建築からデジタル時代の現代建築まで、人間と物質の関係性として描かれる、まったく新しい建築史"

アントワーヌ・ピコン/ 千代章一郎 訳 『建築の物質性』
comingbook.honzuki.jp?detail=97843...
『建築の物質性』
物質性とは、人間と物質の関係性である。<br>現代の哲学や社会学における「物質」への着目を背景...
comingbook.honzuki.jp
October 10, 2025 at 6:53 PM
教育勅語は地球一周分譲ってWW2のことを引き合いに出さないとしても、思想史や哲学の基本知識とか、軽めの組織運用経験がないならなんの役にも立たないよあれ。後がなくなった時に「とりあえず国の言うこと聞いてりゃいい」はトップダウンによりすぎている。やばい時こそ指揮官は忙しいから現場で判断できなきゃ無理
October 10, 2025 at 12:30 AM
丸善ジュンク堂書店の「書店員がいま一番気になる本2025フェア」に『多聞さんのおかしなともだち』も選書して頂いているみたいです📖嬉しいよ〜⋯っです

2025年10月10日(金) ~ 11月9日(日)まで全国の店舗(一部対象外店舗あり)で開催されているそうです。
『アリとダンテ、宇宙の秘密を発見する』『世界自炊紀行』『大英自然史博物館 珍鳥標本盗難事件』『会話を哲学する』など大好きだったり、気になる本がたくさん選書されています。とってもぜひ👩‍🦼🏃‍♀️
maruzenjunkudo.co.jp/pages/cp-000...
October 10, 2025 at 4:16 AM
アモローゾ ジョアン・ジルベルトの人と音楽

「ボサノヴァの父」と呼ばれるジョアン・ジルベルトの生涯と芸術哲学を、音楽批評家ズーザ・オーメン・ヂ・メロが丹念に描いた評伝。彼の内省的な創作姿勢、革新的なギター奏法、そしてボサノヴァ誕生からブラジル音楽への影響までを克明に追う。膨大な資料と関係者証言をもとに、完璧主義者としての孤高な姿と、音楽における「静寂」の美学を浮かび上がらせる。巻末には詳細なディスコグラフィーも収録され、ボサノヴァ研究・音楽史の重要資料としても価値が高い一冊。

amzn.to/48UvvFK
October 9, 2025 at 6:18 AM
そうそう、着眼に惹かれて手にしました。

フランスの文学史を見ると、小説や詩だけでなく、思想・哲学その他も載ってることが多くて、これはどういうことだろうと思っていたのですが、その辺りのことも書かれていました。
October 9, 2025 at 3:50 AM
アモローゾ ジョアン・ジルベルトの人と音楽

「ボサノヴァの父」と呼ばれるジョアン・ジルベルトの生涯と芸術哲学を、音楽批評家ズーザ・オーメン・ヂ・メロが丹念に描いた評伝。彼の内省的な創作姿勢、革新的なギター奏法、そしてボサノヴァ誕生からブラジル音楽への影響までを克明に追う。膨大な資料と関係者証言をもとに、完璧主義者としての孤高な姿と、音楽における「静寂」の美学を浮かび上がらせる。巻末には詳細なディスコグラフィーも収録され、ボサノヴァ研究・音楽史の重要資料としても価値が高い一冊。

https://amzn.to/48UvvFK
October 9, 2025 at 1:33 PM
平井靖史著『世界は時間でできている——ベルクソン時間哲学入門』(青土社、2022)と、拙著『物と経験のあいだ——カルロ・スカルパの建築空間から』の接続を試みることから、無謀にも時間と空間について考えます。

まずは表面的な類似性についてですが、このような考察ができるのは、ベルクソン自身の言葉が世に現れてから100年以上の時間が経っていることも関係していると思います。

note.com/dsdsa/n/nec7...
ベルクソンと空間論(1)|時間と空間の類似性|dsdsA/木内俊彦
「序章 時間哲学入門——計測の時間と体験の時間」 より 平井靖史著『世界は時間でできている——ベルクソン時間哲学入門』(以下『世界は時間で』)の「序章 時間哲学入門——計測の時間と体験の時間」を読むと、時間と空間の類似性(類縁性?)を強く印象づけられる。上の「はじめに」で少し触れたように、ベルクソンの主張には「時間」と「空間」を区別するという趣旨が含まれているはずであるが、下の①〜④の引用文で引...
note.com
October 5, 2025 at 4:58 AM
『猫に学ぶ いかに良く生きるか』 ジョン・グレイ

www.msz.co.jp/book/detail/...

土曜日、「フジタからはじまる猫の絵画史」を観に行ったついでに読み始め、日曜日に読み終わり。

人間はあれこれ考えて自分の本性を抑圧して生きるけど猫は自分の本性のままに生きる、というのはまあそうですね。しかし今まで飼ってきた猫のなかには神経症っぽかったり考え込んだりするタイプの子もいたので、みんな自由気ままなわけでもないよな、とも思う。

哲学者も色々と登場するけど、もっとも印象的なのはベトナム戦争に従軍したアメリカ人記者が現地から猫を連れ帰ってきたエピソード( 『フエから来た猫』。
猫に学ぶ | いかに良く生きるか | みすず書房
「私が猫と遊んでいるとき、私が猫を相手に暇つぶしをしているのか、猫が私を相手に暇つぶしをしているのか、私にはわからない。」これはモンテーニュの言葉。 政治哲学者ジョン・グレイは本書で、何世紀にもわたる哲学や、コレット、ハイスミス、谷崎らの小説を渉猟し、人が猫にどう反応し行動する...
www.msz.co.jp
October 2, 2025 at 11:12 PM